日立オート、メキシコに自動車機器システムの製造拠点を新設

2012年9月21日 12:15

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 日立オートモティブシステムズは21日、メキシコにおいて、自動車機器システムの製造をおこなう新会社の建設を、メキシコ中央部に位置するケレタロ州にて開始したと発表した。

 メキシコは、中南米をはじめとする米州全域向けの自動車製造拠点として発展を続けており、海外自動車メーカーの工場進出が増加している。これに応じて自動車機器システムメーカーも、メキシコにおける生産能力の確保とともに、地域のニーズに即応するための一層の現地化が強く求められている。また、NAFTA(米国、カナダ、メキシコの北米自由貿易協定)のほか、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイなどからなるメルコスール(南米南部共同市場)の特恵貿易協定により、関税無しで自動車部品の輸出をおこなえる環境が整っている背景もあり、自動車機器システムメーカーによるメキシコへの進出が活発になっている。

 これまで日立オートモティブシステムズは、メカ系と電子系の自動車機器システムの製造においてそれぞれ得意分野を持つメキシコのグループ会社、ユニシアメヒカーナとエレクトロニカ・クラリオンを活用し、最適な製品生産の分担によってメキシコ拠点の生産能力の増強とともに、北中南米地域への供給強化を図ってきた。

 今回建設する新会社は、今後メキシコで増加する自動車生産への対応や、特恵貿易協定を活用した米州全域の自動車メーカーへの供給をさらに強化していくため、ケレタロ州に約20万平方メートルの敷地を確保し、2014年4月からサスペンション製品の量産を開始する計画で、以降生産品目も順次拡大させていく予定。新会社へは、2012年から2015年までの4年間で1億ドル(約78億円)の投資を予定している。

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