JOGMEC、国際帝石と日揮のカナダ・シェールガス開発事業に約400億円出資

2012年9月14日 16:27

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 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)は14日、国際石油開発帝石及び日揮が共同で設立したカナダ法人INPEX Gas British Columbia Ltd.(IGBC)を通じて実施するカナダブリティッシュ・コロンビア州でのシェールガス開発事業について、同事業を資産買収出資対象として採択したと発表した。

 IGBCは、カナダの石油・天然ガス開発会社ネクセンがブリティッシュ・コロンビア州北東部のホーンリバー、コルドバ及びリアードの各地域に保有するシェールガス鉱区(ネクセンが100%の権益を保有)に関し、同社から各鉱区の40%の権益を取得することについて昨年11月に基本合意に達し、今年8月7日に権益取得手続きを完了した。

 これに関し、今回JOGMECは、IGBCに対して同社の株式の45%に相当する額を出資する予定。出資見込額は約400億円。なお、今回の出資は、9月15日付施行の独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法の改正により、天然ガスの開発段階における支援について新たに適用が認められた産業投資を初めて活用するもの。

 同シェールガス開発事業においては、ホーンリバー地域では既にシェールガスを生産中であり、今後の開発により3地域全体で相当規模の生産量が見込まれている。また、生産したシェールガスを原料に、液化天然ガス(LNG)として日本をはじめとする東アジア地域へ輸出する可能性についても検討が進められており、これが実現すれば、天然ガスの新たな供給源の確保とその多様化に寄与するとともに、日本のエネルギーセキュリティ上の大きな効果が期待される。

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