三菱商事やシェルなど4社、カナダでLNG輸出基地を共同開発

2012年5月17日 11:18

印刷

画像:三菱商事

画像:三菱商事[写真拡大]

 三菱商事は16日、同社とシェルカナダ、韓国ガス公社、中国石油天然気の4社がカナダブリティッシュ・コロンビア州 キティマット港周辺においてLNG輸出基地を共同開発する計画、「LNGカナダ」プロジェクト構想について発表した。

 同プロジェクトは、4社のLNG業界における実績と知見を結集させ、カナダの豊富な天然ガスを日本をはじめとする世界市場にLNGとして安定供給する計画。4社は今後共同でプロジェクトの検討を進めると共に、先住民及び地域住民との協議を開始する。

 同プロジェクトの権益比率は、シェルが40%、三菱商事・韓国ガス公社・中国石油天然気が各々20%となる。現在の計画では、2系列(600万トン/系列)の液化設備から成る合計1,200万トンのLNG供給を予定しているが、将来的な数量拡張の可能性も含んでいるという。

 今後、建設開始に必要な技術面及び環境面における詳細検討や関係者との協議を進め、当局の許認可並びに4社の最終投資決定を経て、2010年代末の生産開始を目指す。

 なお、同プロジェクトは、カナダ及び地元地域の持続的経済発展に寄与するのみならず、建設及び操業期間中には多くの雇用を創出する。また、日本は現在、LNGの大部分を東南アジア及び中東から輸入しているが、カナダからもLNGを輸入することで調達先の多様化に繋がり、エネルギー資源の安定供給に貢献する。

関連記事