関連記事
JCLバイオアッセイ:日米連携のグローバル展開が加速し今期営業利益・経常利益が黒字転換
■前期末受注残高が前年同期比15%増の19億円超と過去最高
JCLバイオアッセイ <2190> (JQS)の業績が、急回復ペースを鮮明化している。今年5月1日に発表した前2012年3月期業績が、今年4月25日の上方修正通りに、2月17日の下方修正から連結赤字幅を縮めて着地し、今2013年3月期の営業利益、経常利益の黒字転換を予想しているためだ。CRO(医薬品開発業務受託機関)事業のバイオアナリシス(生体試料中薬物濃度測定)の国内トップ企業として国内シェアをさらにアップさせるとともに、2010年に米国ラボ(イリノイ州)を竣工させた米国連結子会社が、前々期に初受注し、前期に初めて売上高を計上、前期末の全社受注残高が、19億17百万円(前々期末比15%増)と過去最高を更新、今期は、受注高、受注残高とも過去最高更新を予想、日米連携が具体的に動き始めたことが要因となっている。日米に研究所(ラボ)を有する唯一の分析CROとして「世界の頂点を目指す」を目標にしている同社の経営ビジョンが、ますます現実味を帯び、年初来安値水準にある同社株価にも高変貌期待が高まってくる。
■前2012年3月期通期業績は期初予想より連結赤字幅を縮小して着地
同社の前2012年3月期業績は、売上高が21億12百万円(前々期比0.7%減)、営業利益が88百万円の赤字(前々期は2億43百万円の黒字)、経常利益が1億13百万円の赤字(同88百万円の赤字)、純利益が1億86百万円の赤字(同2億12百万円の赤字)となった。製薬会社が、主力医薬品の特許切れや医療費抑制の影響などで、有望な新薬開発品目確保のため、開発方針の変更や候補物質の絞り込みを行い、一部試験を中止、延期する厳しい経営環境下で連続減収・赤字となったが、期初予想より連結赤字幅を縮小した。
3月期通期業績は、米国ラボ立ち上げ費用の減少、日本国内の稼働率上昇に伴う原価率の好転、経費削減などを要因としているもので、同社の日米連携が、軌道に乗りつつあることを反映している。
米国子会社は、前々期2011年3月期に設立後初めて受注を獲得し、前2012年3月期は初めて売り上げを計上した。このため同社の連結受注高は、2010年3月期の26億77百万円が、2011年3月期に22億95百万円に減少したが、前2012年3月に26億50百万円に回復した。期末段階の受注残高は、同じく16億60百万円が、16億61百万円の微増となったが、前2012年3月期末は、19億17百万円と前期末比15%増となり過去最高を更新した。
前2012年3月期の部門別売上高は、国内のバイオアナリスシスが、15億91百万円と前々期より12.2%減少したが、医薬品品質安定性試験は、4億30百万円と同36.3%増加し、過去最高を更新し、米国子会社のバイオアナリシスも、初めて90百万円を計上した。
■今期は受注高、受注残高とも過去最高を更新
今2013年3月期業績は、売り上げが25億52百万円(前期比21%増)と増収転換、営業利益が1億18百万円、経常利益が70百万円とそれぞれ黒字転換、純利益が62百万円の赤字と赤字幅の縮小を予想している。製薬会社の開発計画の中止など不透明な状況が続く可能性がある一方、製薬会社の医薬品開発のいっそうの効率化、スピードアップのニーズも高まっており、日米にラボを展開するグループシナジーを最大限に活用、営業活動を積極化することが寄与する。
売上高は、国内バイオアナリシス部門が、前期比23.1%増の19億58百万円、医薬品品質安定性試験部門が20.7%減の3億41百万円、米国バイオアナリシス部門が2.78倍の2億52百万円と予想している。
受注高は、国内バイオアナリシス部門を前期比5.6%減と予想しているが、医薬品品質安定性試験部門が4億40百万円と6.2%増、米国バイオアナリシス部門が6.92倍の3億70百万円として合計受注高は、同8.3%増の28億70百万円と過去最高を見込んでいる。受注残高も、国内バイオアナリシス部門は、前期比7.0%減となるが、医薬品品質安定性試験部門が、20.4%増の3億36百万円と拡大、米国バイオアナリシス部門が3.8倍の1億60百万円と伸び、合計受注残高は、同3.3%増の19億80百万円と連続の過去最高更新を予想している。
■受注拡大戦略で微生物関連試験も受託開始予定
同社の米国ラボは、世界最高感度のLCーMS/MSシステムや文書管理システムを導入、業務全体を効率化するラボラトリー情報管理システム(LIMS)の運用を10月に開始するなど、ハード、ソフトの両面で世界最先端のテクノロジーを提供しているが、今期の設備投資計画は、国内で2億18百万円(前期比72.1%増)とするなど積極化、メニュー拡充に向け設備を新設する。このメニュー拡充では、下期から微生物関連試験の受託開始を予定している。同試験は、検体に検出できる微生物(細菌、真菌)が存在しないことを調べる無菌試験や、検体に存在する微生物の数、種類を調べる微生物限度試験などで、同社の業容拡大に貢献することになる。
■前期業績の上方修正時はストップ高の急伸特性
株価は、2009年3月に公開価格600円で新規株式上場され、630円で初値をつけたあと上場来高値1845円まで高人気化した。その後、昨年3月には上場来安値230円まで調整、底値固めを続けてきたが、今年4月の前期通期業績の上方修正では、好感して80円高の400円までストップ高するなど急伸特性を発揮した。同高値から往って来いとなっているが、今期営業利益・経常利益の黒字転換で、底放れ鮮明化に拍車が掛かる展開が想定される。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
【関連記事・情報】
・【プラント関連特集(1)】世界的に活発な資源・エネルギー開発投資(2012/05/05)
・【海運関連特集(3)】シェールガスの開発・生産ブームはプラス要因(2012/05/06)
・【太陽光発電関連特集2】さまざまな発電方式の種類が開発・量産(2011/07/20)
・電子書籍関連銘柄特集(2)=電子書籍本格普及へのカギは?(2011/05/10)
※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク
