日本電産、日本電産サンキョーを完全子会社化

2012年4月25日 09:56

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 日本電産及び日本電産サンキョーは24日、同日開催の両社の取締役会において、日本電産が日本電産サンキョーを完全子会社とするための株式交換を行うことを決議し、同日両社間で株式交換契約を締結したと発表した。

 日本電産サンキョーの株式1株に対して、日本電産の株式0.068株を割当て交付する。同株式交換は、2012年10月1日を株式交換の効力発生日として行う予定。なお、株式交換の効力発生日に先立ち、日本電産サンキョーの株式は東京証券取引所において2012年9月26日付けで上場廃止となる予定。

 日本電産は1973年の創業以来、モータを中心とする「回るもの、動くもの」に特化した「世界No.1の総合モーターメーカー」を目指すことを活動の指針として、精密小型モータから一般モータ、機器装置、電子・光学部品等と製品領域を拡大し、IT 分野のみならず家電分野や自動車分野など幅広く事業を展開してきた。特に中核事業である精密小型モータ分野においては、日本電産サンキョーの前身である三協精機製作所を始め、高い技術力を持つ企業に対して積極的にM&Aを展開し、シナジー効果を追求、発揮することで事業拡大を果たしてきた。

 一方、日本電産サンキョーは、HDD用流体動圧軸受(FDB)モータ分野に関して、独自の卓越した技術力や最新鋭の生産設備を有していたところ、効率的な経営体制の確立を目指し、2003年8月に日本電産と資本提携に至った。その後、連結子会社となり、同分野に関しては日本電産に集約し、日本電産サンキョーはステッピングモータや産業用ロボットなどの分野に経営資源を集中し、日本電産グループの業績拡大に大きく貢献してきた。

 今回の株式交換により、日本電産サンキョーは、これまで以上に日本電産との緊密な連携を保ち、広範な分野で協力関係を深めることで、日本電産サンキョーが得意とする事業領域における成長戦略を加速させることが可能となり、市場において一層の確固たる地位を確保できるものと考えているという。その結果、両社の経営資源の共有化と投資効率の向上が図られ、日本電産グループの更なる業績の拡大を実現できるものと考えているという。

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