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三菱重工、インドで歯車機械を生産 ベンガルールに工場開設
歯車工作機械/ホブ盤(画像:三菱重工業)[写真拡大]
三菱重工業は18日、10月からインドで歯車機械を生産すると発表した。ベンガルール(旧称バンガロール)に工場を開設し、歯車切削用工具を製造販売する三菱重工の現地法人との連携により、高精度の歯車加工システムを“ワンストップ”で提供できる体制を整えていく。同国における自動車生産台数の急増を受け、旺盛な関連メーカーの設備需要に素早く応えるのが狙いで、これにより一気に事業拡大をはかる。
新工場は、三菱重工100%出資の現地法人インド三菱重工業(Mitsubishi Heavy Industries India Private Ltd.:MHII)が開設する。ベンガルールには、二輪車、四輪車のメーカー、関連サプライヤーが多く、MHIIはこれら自動車産業向け中量産品の営業支援や商談対応に取り組んできており、新工場の運営は同社内に工作機械の製造販売部門を新設することで対応する。
現地生産は段階的拡充を計画している。初年度はインド市場での比重が高い二輪車向けに、歯切り加工を行うホブ盤やギヤシェーパ、仕上げ加工を行うシェービング盤などの小型機種が対象。本体は三菱重工の国内生産拠点から供給を受け、現地でワーク搬送装置などの周辺装置を取り付ける方式を採用する。当初は年産40台規模で立ち上げ、2~3年後には部品の現地調達による年産100台体制への移行を目指す。
三菱重工は2005年、インドの歯車切削工具メーカーを買収して現地法人のMHI-IPTを設立。2007年には新工場稼働により生産能力を拡大し、歯車機械・工具関連ではトップシェアを確立している。今回、歯車機械の現地生産にも着手することで、高精度の歯車加工を実現する工具と機械の生産・販売・メンテナンスを現地で一元的に手掛けることが可能となり、インドで前例のない機動的なサービス体制が整うことになる。
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