三井物産など4社、ブラジル沖で海底油田開発事業に参画 浮体式設備を投入

2012年3月23日 11:06

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 三井海洋開発、三井物産、商船三井及び丸紅の4社は22日、三井海洋開発が推進している、ブラジル沖合のプレソルト層下油田セルナンビ・スル鉱区向けFPSO(Floating Production, Storage & Offloading System:浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の長期傭船事業に、三井物産、商船三井及び丸紅が出資することに合意し、同日付で関連契約書に調印したと発表した。出資比率は、三井海洋開発が29.4%、三井物産が32.4%、商船三井が20.6%、丸紅が17.6%。

 今回の合意は、三井海洋開発が設立したオランダ法人Cernambi Sul MV24 B.V.(以下、MV24社)に三井物産、商船三井及び丸紅が出資参画するもの。MV24社は、ブラジル国営石油会社子会社Petrobras Netherlands B.V.(65%)、 BG Overseas Holding Ltd.(25%)及びGalp Energia E&P Brazil B.V.(10%)がそれぞれ出資するオランダ法人Tupi B.V.と、同案件におけるFPSOの20年間の長期傭船契約を締結している。

 FPSOは、大型タンカーを改造して建造され、完工後 "FPSO Cidade de Mangaratiba MV24"と命名され、2014年第3四半期よりブラジル沖合のBM-S-11ブロックにあるCernambi Sul(セルナンビ・スル)鉱区の開発に投入される予定。同鉱区はブラジル・リオデジャネイロの沖合南約300kmに位置し、海底下約5,000mのプレソルト層(岩塩層)下にある海底油田の一部。

 今回の案件は、三井海洋開発及び三井物産にとって3件目のプレソルト層下油田開発用FPSO傭船事業となる。また、商船三井は2件目、丸紅は初めてのプレソルト層下油田向けFPSO傭船事業となる。なお、ブラジルの現地パートナーであり同案件の共同応札者であるSchahinグループは、今回のFPSOチャーター開始時までにMV24に対して15%の出資参画を予定している。

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