ローム、新たなUSBオーディオデコーダLSIを開発

2011年10月31日 11:00

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記事提供元:エコノミックニュース

 近年、CDに代わるオーディオファイルの記録メディアとして、書込みが高速かつ簡単に行えるUSBメモリやSDメモリカードが注目されており、フラッシュメモリの大容量化と低価格化によってこれらが主流となりつつある。NAND型フラッシュメモリの需要は2013年には8Gビット品換算で約400億個になるといわれている。(日経マーケット・アクセス調査)

 そのような中、半導体メーカーのロームはステレオコンポやラジカセ、AVレシーバーなどの各種オーディオ向けに1チップでMP3圧縮録音、CD‐ROM、USBメモリ再生が可能なUSBオーディオデコーダLSI「BU94702AKV」を開発した。

 「BU94702AKV」は、今までのUSB/SDメモリカードホスト機能、MP3/AAC/WMAデコーダ機能、DAC、FATファイルシステムの内蔵に加え、1チップでMP3圧縮、CD‐ROM再生、USBメモリ録音を行うことが可能。LDO、DAC回路を内蔵しているため、この1チップLSIに電源、オーディオアンプ、スピーカを組み合わせるだけで簡単にオーディオシステムを構築することができる。さらに、VQFP80ピンの小型パッケージを使用したことにより大幅な小型軽量化が可能となっており、マッサージチェアなどの各種リラクゼーショングッズや電子辞書、デジカメなど、オーディオ専用機器以外の幅広いアプリケーションでオーディオ機能をアドオンすることができる。

 同社では、これまでも1チップのUSBオーディオデコーダLSIシリーズをファイルフォーマットに応じてラインアップし、さらに静電破壊耐性を改善してカーオーディオ向けのラインアップを取り揃えている。また、エンコード機能を加えることによって、メモリひとつで運転中に音楽の再生と録音を並行して行うことが可能になるなど、今後さらにUSBメモリやSDメモリカードの用途が多岐にわたることが期待されている。

 同製品はすでに今年7月よりサンプル出荷を行っており、12月から月産5万個の体制で量産を予定している

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