東洋ゴム、中国市場へNITTOブランドタイヤを積極展開

2011年10月18日 10:00

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記事提供元:エコノミックニュース

 東洋ゴム工業は、YHI・インターナショナル・リミティッドの子会社YHIコーポレーション(シャンハイ)社と中国市場におけるNITTO(ニットー)ブランドの乗用車用タイヤ販売構想に合意し、基本契約を結んだ。

 同社が展開するNITTOブランドは、北米を中心に、付加価値の高い大口径タイヤカテゴリーで高い支持を得ている。今後、中期経営計画「中計'11」の最終年となる2015年度までの5年間で、同ブランドの販売数量を現在の約2.6倍(675万本)に高める計画で、ベースとなる北米市場の拡販とともに、アジアや南米、オセアニアなどグローバルに展開エリアの拡張を図っていく予定だという。そのなかでもモータリゼーションが著しく進んでいる中国市場への進出を成長戦略の柱と位置づけ、販売網の検討を重ねてきた。今回、中国市場への販売展開において、同社のビジネスパートナーとなるYHI社はシンガポール証券取引所に上場する、アジア有数のタイヤ販売およびホイール製造販売を手がけるグループ。同社は中国を含めたアジア各国に販売網を構築しており、38年以上の販売経験と実績を保有している。同社子会社のYHIコーポレーション(シャンハイ)社がすでに中国で備えている高付加価値商品の販売ノウハウ、知見は、東洋ゴムの高い技術と品質に裏付けされたNITTOブランドの中国販売戦略に必ず資するものと考えている。

 同社は、中計'11で2015年度のタイヤ事業における売上高を3,100億円(2010年度比143.1%)、営業利益240億円(同269.6%)を目標として掲げ、グローバルな生産供給体制の構築を積極的に進めている。2010年12月に「マレーシア乗用車用タイヤメーカーの買収」、2011年6月に「中国トラック・バス用タイヤメーカーの子会社化」、2011年8月に「北米タイヤ工場の生産拡張」を完了。さらに、2011年12月には中国で、2013年4月にはマレーシアで、それぞれ自前の乗用車用タイヤ工場を新たに稼動させる。

 これら生産基盤の整備とともに、同社は独自ブランドである「TOYO TIRES」「NITTO」を成長市場に戦略的に拡販展開。市場特性に適した商品ミックスを図り、グローバルにブランドの持ち味を生かした事業構造を組み立てることで収益性を高めていく。現在、NITTOブランドのグローバル展開はすでに着手しており、これらの拡大に合わせて、2015年度には当社ブランドにおけるNITTO比率を2010年度の9%から15%まで高めていく予定だ。

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

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