古河電工、第2世代高温超電導線材メーカーの米スーパーパワー社を買収

2011年10月17日 21:39

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 古河電工は17日、第2世代高温超電導線材の製造販売会社である米Super Power社(以下、スーパーパワー社)を、フィリップス社から買収する契約を締結したと発表した。同買収契約は、政府許認可等の発効条件を満たした後、契約発効となる。

 スーパーパワー社は米国のニューヨーク州に拠点を置き、欧米を中心に世界に130社以上の顧客を持つ第2世代高温超電導線材の製造販売会社。現在、第2世代高温超電導線材を量産し、顧客に供給できる能力を有する会社は、世界でスーパーパワー社と米国の1社のみ。

 同社は今回の買収により、現在第2世代高温超電導線材を商業生産できる世界で2社のうち1社を、同社グループ傘下に収めることになる。

 超電導電力ケーブルなど応用機器の製品化技術に優位性を持つ同社は、超電導線材製造技術に優位性を持つスーパーパワー社を傘下に収めることで、世界で唯一の第2世代高温超電導線材から機器までを量産供給できる企業グループとなり、超電導電力ケーブル、大型風力発電機、その他超電導機器等への線材供給のみならず、機器事業の拡大で、2016年に売上高100億円を目指す。また、超電導線材については、世界で唯一の第2世代高温超電導線材と金属系超電導線材を提供できるメーカーとなる。

 「世界的に拡がりを見せているスマートグリッド分野や自然エネルギー分野および産業用分野にむけて、超電導線材を提供すると共に、超電導線応用機器を開発し、積極的に事業を展開していく」と同社はコメントしている。

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