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凸版と独研究所、最先端バーチャルフィッティングシステムを共同開発
近年、企業の宣伝販促費に占めるマスメディア広告の割合が大幅に減少しているのに対し、セールスプロモーション分野の割合は増加、店頭の販売シーンにおける消費者とのコミュニケーション強化が重要視されている。中でも種類の膨大な商品や多様な訴求ポイントを持つ商品などは、消費者に的確な情報が伝えられなかったり、また店頭では、展示スペースや在庫などの制約から、省スペースでの効率的なコミュニケーション手法が必要とされているという。
そのような中、凸版印刷は、ドイツのフラウンホーファーHHI研究所と共同で、AR(拡張現実)技術を活用した、従来よりも高精度の最先端バーチャルフィッティングシステムを開発。アパレル・流通業界向けに2011年10月初旬より同システムの提供を開始する。
バーチャルフィッティングシステムとは、画像認識や合成技術などAR技術を活用し、カメラに写った利用者の身体に合わせて、衣服の画像を映像ディスプレイ上で合成、擬似的に衣服やアクセサリーなどの試着を体験できるシステム。これまでのシステムは、実際の衣服の変形に対応するのではなく、あらかじめ用意した衣服の画像を画面上で合成するだけの仕組みだったため体型や服の形状などは反映されず、店頭での試着用シミュレーションシステムとしては、さらに精度の高いシステムが求められていた。
今回、提供を開始するシステムは、カメラに写った衣服の歪みを解析、試着したい服などの画像を、解析した歪みにあわせ変形・合成することが可能。高精度で違和感のないバーチャル試着体験ができる。これにより、消費者は何度も着替える必要なく、好みのデザインの服をスピーディに選ぶことができる。店頭での商品購入に直接つながる試着をより簡易に行えることで、消費者の潜在需要の掘り起こしを狙え、また店舗では、試着時間の短縮化を図ることで、販売効率が向上する。
同システムは今後、選んだ商品とコーディネートできる商品を自動で提案する機能や、ID管理により購入履歴の閲覧などの機能を追加し、消費者の利便性を拡大していく予定。またモバイル端末のカメラやPCのビルトインカメラを使い、自宅など店頭以外の場所でもバーチャルフィッティングが出来るようにすることでアパレル通販企業での活用も視野に入れている。
なお、同システムは2012年度に関連受注を含め、売上5億円を目指す。
※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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