宇部マテリアルズと双日が中国で石灰事業に参画

2011年8月19日 11:00

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記事提供元:エコノミックニュース

 現在、石灰製品の世界需要は2009年で約3億トン、およそ2兆円を超える市場規模と見込んでおり、その内、約2億トンが中国の需要だという。中国では、経済の発展とともに、石灰製品の市場が年率約10%で拡大。同時に、インド・アセアンなど他新興国でも需要が拡大しており、2016年の世界需要は2009年比で倍増の6億トンに達すると考えられている。

 そのような中、双日と石灰関連製品の国内トップメーカー宇部マテリアルズは、上海より西へ約500kmの中国安徽省池州市青陽県にある石灰製造会社 青陽海億鉱業化工有限公司(以下、青陽海億)に出資し、中国における石灰石資源の確保をするとともに、石灰製造事業に参画するという。両社は、青陽海億社の親会社である香港順遠投資有限公司と共同で新規に持株会社サンライムリミテッド(Sunlime ltd.)を設立。2社合計の出資比率は51%(双日43.77%、宇部マテリアルズ7.23%)で、出資額は合計で850万ドル(日本円約7億円)となる。

 両社は今後、同工場で生産した石灰製品を主に、中国国内の工業地域で販売し、一部製品については韓国、台湾などへの輸出も実施。青陽海億社は3年以内に現在の年間12万トンから年間30万トンへ生産を拡大する計画で、その後、5から10年以内には70万トンまでの拡張を進める考えだという。また、アジア地域への事業拡大の検討を進めており、インドや東南アジアなどでも生産拠点を拡大し、最終的にアジア地域におけるトップシェアを目指す。

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