JX日鉱日石エネルギーが豪からLNG購入 北日本へ供給

2011年5月10日 20:02

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北東北地域と道東地域の天然ガス・LNG供給イメージ

北東北地域と道東地域の天然ガス・LNG供給イメージ[写真拡大]

 石油関連大手のJX日鉱日石エネルギーは10日、米石油大手のシェブロン社と、オーストラリア北西部沖合で開発中のLNG(液化天然ガス)プロジェクトである「ゴーゴン・プロジェクト」において生産されるLNGを購入する契約を締結したと発表した。契約期間は2015年から15年間で長期にわたり、年間30万トンを北海道東部地域や北東北地域に供給する。東日本大震災の影響により原子力発電所の建設計画が頓挫し、火力発電所の再稼動が相次いでいる中、今後LNGの安定的な供給量を確保できると期待される。

 同社は、ゴーゴンLNGを、青森県八戸市で建設を進めている「八戸LNGターミナル」(2015年4月運転開始予定)で受入れ、そこから産業用を中心に、天然ガス・LNGの需要増加が見込まれる北東北地域に供給する。また、新設する釧路LNGターミナル(2015年4月運転開始予定)を通じ、北海道東部地域にも供給していく予定。

 ゴーゴン・プロジェクトは、西オーストラリア州北西部沖合にある2つのガス田を採掘する大規模プロジェクト。液化基地の液化設備能力は年間1500万トンになる。生産開始時期は2014年。シェブロンのほか、米エクソンモービル、英蘭石油大手シェル、日本の大阪ガス、東京ガス、中部電力も参加している。

 なお、今回の契約は、JX社がLNG買主として初めて締結する長期契約になるという。

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