2024年紅麹事案 研究解説「プベルル酸と誘導された経緯有識者会議が見逃した理由——開示行政文書が示す専門性の欠如と唯一の警告——」

プレスリリース発表元企業:株式会社薫製倶楽部

配信日時: 2026-04-07 10:00:00

2024年紅麹事案 研究解説「プベルル酸と誘導された経緯有識者会議が見逃した理由——開示行政文書が示す専門性の欠如と唯一の警告——」


株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年4月7日、自社ウェブサイトに研究解説「プベルル酸と誘導された経緯 有識者会議が見逃した理由——開示行政文書が示す専門性の欠如と唯一の警告——」を公開した。

株式会社薫製倶楽部(岡山県都窪郡早島町)は2026年4月7日、自社ウェブサイトに研究解説「プベルル酸と誘導された経緯 有識者会議が見逃した理由
——開示行政文書が示す専門性の欠如と唯一の警告——」を公開した。
 

▼対象記事URL

https://kunsei.com/archives/671
プベルル酸と誘導された経緯(調査報告)
有識者会議が見逃した理由
——開示行政文書が示す専門性の欠如と唯一の警告——
1 本報告の目的
調査報告①(令和8年4月6日付)において、小林製薬技術担当者・梶田恵介氏の記者会見発言から、令和6年3月28日の有識者会議への報告が完全同定未完了の段階でなされたものであることを確認した。
本報告では、情報公開請求により入手した同有識者会議議事要旨(開示文書)に基づき、なぜ有識者会議がこの報告を見抜けなかったかを記録する。

2 有識者会議の構成——出席者と発言状況
議事要旨(開示文書)に記載された出席者は以下のとおりである。

(1)発言が議事録に記録された委員・参考人


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM4NzA5MSMzNzIzNTAjMzcyMzUwXzI3ZGU4MWM2MTFiMGQ1YmY3NTllODEyM2I2Y2NkMjAyLnBuZw.png ]

(2)議事録に発言が記録されていない委員
以下の委員については、議事録上に発言の記録がない。
●     上原 万里子(東京農業大学 副学長)
●     徳重 克年(東京女子医科大学 消化器内科 主任教授)
●     西森 康夫(にしもり薬局)
●     塚本 和久(帝京大学 医学部 内科学講座 教授)
●     阿部 理一郎(新潟大学大学院 皮膚科学分野 教授)

以上は開示文書(議事録)から確認できる事実である。

(3)発言が記録された委員の専門分野と不在の専門性
発言が記録された委員・参考人の専門分野を確認したところ、以下の専門分野を持つ者は存在しなかった。
●     有機化合物の構造決定・化合物同定の分析化学(NMR・LC/MS・異性体排除)
●     食品科学・醸造学・麹菌学・発酵微生物学
●     機能性表示食品制度の法規制・食薬区分・薬機法

なお、伊藤美千穂参考人(生薬部長)は出席者の中で分析化学に最も近い立場にあったが、その発言内容については次節で述べる。

3 唯一の専門的警告——伊藤美千穂参考人の発言(議事録記録)
開示された議事録には、伊藤美千穂参考人による以下の発言が記録されている。

「今、衛研のほうにはまだサンプルが何も届いておりませんので、衛研のほうで分析はスタートできておりません」
「成分Xだけではなくて…網羅的に広く見える方法を使いまして分析を行う予定にいたしております」
「アオカビがPuberulic acidを作る能力は相対的に低いです。そんなにたくさん作れるものではないという文献の情報がございます」
「このXという成分だけに注力するというのはちょっと危ないのではないかという感触を持っております」

伊藤参考人は次の二点を明確に指摘した。
●     NIHSに検体が届いておらず、NIHSによる独立した分析は3月28日時点で開始されていない
●     プベルル酸のみへの注力は「危ない」——網羅的分析が必要

この発言は議事録に記録されているが、会議の結論には反映されなかった。

4 事務局(非技官)による方針主導
議事録において、原因究明の方針に関する発言を繰り返したのは技術系職員ではなく行政職である近藤食品基準審査課長(事務局)であった。

「国が主体となって国立医薬品食品衛生研究所という専門組織もございますので、そういったところでしっかりと原因究明を進めていきたい」
「国立医薬品食品衛生研究所、それから、小林製薬さんからのデータなども見ながら進めたいと思っております」

「小林製薬さんからのデータなども見ながら」という表現は、被調査企業提供データへの依存を前提とした方針であることを示している。

5 NIHSへのサンプル未到着が意味すること
伊藤参考人が「サンプルが何も届いていない」と述べた3月28日の時点では、NIHSによる独立した分析は開始されていなかった。
有識者会議の場に存在したのは、被調査企業である小林製薬自身が実施した分析結果のみであった。独立機関がこれを検証した記録は存在しなかった。
この事実は、大阪市保健所が食品衛生法第28条に基づく収去を実施していなかったことを自認した行政文書(大大保8562号)、およびNIHSが同定根拠文書の不存在を認めた開示文書(衛研発第0306002号)と整合する。

6 結論


[資料: https://files.value-press.com/czMjYXJ0aWNsZSM4NzA5MSMzNzIzNTAjMzcyMzUwX2JmODQzNzVhMTNmY2QxN2Y3MWMzN2MzNjNmZTQ1ZjYxLnBuZw.png ]

調査報告①と②を総合すると、以下の構造が開示文書と公開記録から確認される。

小林製薬が完全同定未完了の状態でプベルル酸のみを有識者会議に報告した。化合物同定の専門的発言がなされなかった有識者会議と、独立した分析を開始していなかったNIHS、収去を実施していなかった大阪市保健所、行政職主導の事務局がこれを見抜けなかった。唯一の専門的警告(伊藤参考人)は結論に反映されず、翌日厚労省がプベルル酸を原因物質として公表し、225社が公表された。

これらは当社の推測ではなく、情報公開請求により入手した行政文書および公開された記者会見記録に基づく事実の記述である。

【本件に関するお問い合わせ】
株式会社薫製倶楽部 代表取締役 森 雅昭(薬剤師)
〒701-0303 岡山県都窪郡早島町前潟611-1 TEL:086-483-0602 E-Mail:sales@kunsei.co.jp

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▶ ⑤ プベルル酸の根拠不明 研究解説③(2026/3/17)
▶ ⑥ 「プベルル酸」の使用根拠について主要報道機関10社へ疑義照会(2026/3/18)
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▶ ⑩ 動物実験を実施したのは小林製薬だった(後編)(2026/3/23)
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