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さくらインターネットはなぜ急騰? MSの1.6兆円投資でAI株に注目

石狩データセンター敷地内に建設されたコンテナ型データセンター。「NVIDIA Blackwell GPU」約1,100基を搭載したAIインフラが稼働している(画像: さんらインターネットの発表資料より)[写真拡大]
さくらインターネット<3778>が急騰している。米マイクロソフトが2026年から2029年にかけて日本で100億ドル、約1.6兆円を投資すると発表し、さくらインターネットとの協業も明らかになったためだ。市場では、国内AIインフラの有力銘柄として注目が集まっている。
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今回、市場が強く反応したのは、単なる外資の大型投資ではない。マイクロソフトは、さくらインターネットやソフトバンクと連携し、日本国内でAI計算能力の選択肢を広げる方針を示した。国内でAIを動かす基盤整備が進むとの見方から、さくらインターネットの存在感が改めて意識される展開となった。
実際、さくらインターネットは4月3日、日本マイクロソフトとの協業を発表した。内容は、「Microsoft Azure」を利用する顧客が、さくらインターネットのAI計算基盤を活用できるソリューションの共同開発に向けて検討を始めるというものだ。日本語に特化した大規模言語モデルやロボティクス、精密製造、政府・公的機関などでの活用を見込んでいる。
同社は、国内データセンターを基盤に、クラウド、ホスティング、VPS、GPU計算基盤などのデジタルインフラサービスを展開している。近年は、生成AI向けクラウドサービス「高火力」シリーズや、生成AI向けビジネス基盤「さくらのAI」なども強化しており、国内AIインフラの受け皿となり得る企業として見られた点が大きい。
また同社は、今回の発表以前からAIインフラ整備を進めてきた。2月25日には、NVIDIA Blackwell GPUを約1,100基搭載したAIインフラの稼働開始を発表。この基盤により、「高火力」シリーズや「さくらONE」、「さくらのAI」は、より大規模なGPUリソースを前提とした利用にも対応可能になった。
この材料を受け、さくらインターネット株は4月3日、6日と2営業日連続でストップ高となった。AI関連株は数多いが、今回のさくらインターネットは話題性だけで買われたわけではない。実際に国内AIインフラの受け皿となり得る企業像が、協業発表によってより鮮明になったことが、株価を押し上げたと見られる。
今後の焦点は、この上昇が短期的な材料株物色で終わるのか、それとも中長期の成長期待につながるのかという点だ。日本では、機密データを国内に保持したままAIを活用したい企業や公的機関の需要が高まりつつある。そうした中で、国内データセンターとAI計算基盤を持つさくらインターネットの価値は、今後さらに見直される可能性がある。(記事:林田孝治・記事一覧を見る)
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