グリーンイノベーション基金事業「次世代型太陽電池の開発/次世代型タンデム太陽電池量産技術実証事業」を新たに開始しました
配信日時: 2026-02-06 10:20:00
タンデム化と量産技術開発を通して高性能なペロブスカイト太陽電池の早期社会実装を目指します
NEDOは、グリーンイノベーション基金事業「次世代型太陽電池の開発」プロジェクト(以下、本プロジェクト)で、ペロブスカイト太陽電池の性能を飛躍的に向上させるタンデム太陽電池の量産技術開発とその性能検証のための実証試験を行う「次世代型タンデム太陽電池量産技術実証事業」を新たに開始し、2件の研究テーマを採択しました。
次世代型タンデム太陽電池は住宅屋根や地上設置のリプレースにおいて高い需要が見込まれることから、量産化に向けた研究開発を加速させるため、2030年度までに500MW以上の規模の量産化構想を有する企業2社を採択しました。
NEDOは今回の新たな事業によりペロブスカイト太陽電池による太陽光発電の導入量拡大を図るとともに、日本の太陽光発電産業の国際競争力強化を目指します。
1.グリーンイノベーション基金事業について
日本政府は2020年10月に「2050年カーボンニュートラル」を宣言し、2050年までに温室効果ガス(GHG)の排出量を全体としてゼロにする目標を掲げました。この目標は従来の政府方針を大幅に前倒しするものであり、実現するにはエネルギー・産業部門の構造転換や大胆な投資によるイノベーションなど、現行の取り組みを大きく加速させる必要があります。このため、経済産業省はNEDOに総額2兆円の基金を造成し、官民で野心的かつ具体的な目標を共有した上で、これに経営課題として取り組む企業などを研究開発・実証から社会実装まで最長10年間継続して支援するグリーンイノベーション基金事業(以下、本基金事業)を立ち上げました。
本基金事業はグリーン成長戦略※1で実行計画を策定している重点分野又は「GX実現に向けた基本方針」※2に基づく今後の道行きが示されている主要分野を支援対象としています。また、令和4年度第2次補正予算により3000億円が積み増しされており、令和5年度当初予算により4564億円が積み増しされました。
なお、NEDOは本基金事業の取り組みや関連技術の動向などをわかりやすく伝えていくために、「グリーンイノベーション基金事業 特設サイト※3」を公開しています。
2.本プロジェクトの背景
本プロジェクトでは、シリコン系太陽電池に対抗しうる次世代型太陽電池として有望視されるペロブスカイト太陽電池の開発・製品化・市場開拓を早期かつ着実に進めるため、産学官の連携した開発体制を構築し、太陽電池の性能向上と実用化レベルの大型化を実現するべく技術開発を進めてきました。今回の研究開発内容「次世代型タンデム太陽電池※4量産技術実証事業」では、ペロブスカイト太陽電池の変換効率を飛躍的に向上させるタンデム化に取り組み、高性能な大型モジュールの製造プロセス確立と、その量産技術開発を行います。さらに、屋根設置や地上設置などの社会実装形態を想定した実証試験による性能検証を実施します。これにより変換効率30%以上と住宅用発電コスト12円/kWh以下の達成といった高い目標を実現し、ペロブスカイト太陽電池の早期の社会実装を図るとともに、日本の太陽光発電産業の国際競争力強化を目指します。
3.事業内容
【1】事業名
グリーンイノベーション基金事業/次世代型太陽電池の開発/次世代型タンデム太陽電池量産技術
実証事業
【2】予算(NEDO支援規模)
153.3億円(上限額)
ただし、最初の3年程度の期間の上限は123.2億円
【3】期間
2025年度~2030年度(6年間)
【4】事業概要
タンデム型ペロブスカイト太陽電池では高い変換効率と低い発電コストを両立することが不可欠です。一部の技術は単接合型太陽電池の研究開発で得られている技術が活用できるものの、タンデム型特有の課題も存在することから、製品化に向けたモジュール開発の取り組みを進めます。タンデム型ペロブスカイト太陽電池では、大型化の際の変換効率などの性能低下が課題であり、高性能な大型モジュールの製造プロセス技術の確立に向けた研究開発を実施します。また、発電コストを低減させるには量産化技術の確立が不可欠であるため、短タクトタイム・高歩留まり率を実現する生産プロセスの開発を行います。さらに、屋根設置や地上設置、営農型などの社会実装形態を想定した実証試験を行い、発電性能を検証します。
4.採択テーマ
採択テーマと実施予定先は、以下の実施予定先一覧と事業概要資料をご覧ください。
(別紙1)実施予定先一覧
(別紙2)事業概要資料
※上記「別紙1」および「別紙2」については、いずれも以下のURLよりご確認ください。
https://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_101909.html
【注釈】
※1 グリーン成長戦略
日本政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」への挑戦を、経済と環境の好循環につなげるための産業政策として、2021年6月18日、経済産業省が関係省庁と連携して、「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定しました。
※2 「GX実現に向けた基本方針」
ロシアによるウクライナ侵略以降、エネルギー安定供給の確保が世界的に大きな課題となる中、GX(グリーントランスフォーメーション)を通じて脱炭素、エネルギー安定供給、経済成長の3つを同時に実現するべく、2023年12月22日、経済産業省が関係省庁と連携して、「GX実現に向けた基本方針」を取りまとめました。
※3 グリーンイノベーション基金事業 特設サイト
グリーンイノベーション基金事業 特設サイト[k柿3.1] https://green-innovation.nedo.go.jp/
※4 タンデム太陽電池
吸収波長帯の異なる材料を積層させ、高効率な光電変換を行う太陽電池のことです。
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