【定点調査レポート】生成AIの業務利用拡大に向けた進展も、「スキル不足」の課題が顕在化【GMOリサーチ&AI】
配信日時: 2024-12-10 11:00:06
今後の利用拡大の鍵はスキル不足を補う取り組みと法規制やガイドラインの整備
GMOインターネットグループで、インターネットリサーチ事業を展開するGMOリサーチ&AI株式会社(代表取締役社長:細川 慎一 以下、GMOリサーチ&AI 略称:GMO-R&AI)は、保有する国内モニターパネル(※1)「JAPAN Cloud Panel(ジャパン クラウド パネル)」のモニター1,097人を対象に、AIトレンドに関する自主調査を実施しました。本調査は、AIに対する理解を深め、より多くの人がAIを活用し、社会の発展に寄与することを目的とした定点調査です。2023年11月に初めて実施し、今回で5回目となります(※2)。
■調査サマリー
・生成AIの認知度:約72%で停滞、利用率も2024年8月時点から約38%で横ばい
・生成AIの業務利用率:2024年8月から4.1ポイント微減
・業務利用拡大における課題:技術や予算などの環境的制約を課題と感じている割合は減少している一方で、「スキル不足」が顕在化
・業務利用における課題:全体的に軽減するも「著作権や知的財産権の問題」が増加
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136/4666/136-4666-9c34bbaec6947ab3adf2e9c8d31d4c28-643x336.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
■調査概要
・調査テーマ:AIトレンドに関する自主調査
・調査地域 :日本国内
・回答者数 :1,097名
・調査対象 :15歳以上の男女
・調査期間 :2024年11月8日~11月9日
・調査方法 :オンライン調査
(※1)パネルとは、アンケート協力の承諾を得ている会員一人ひとりであるモニターの集合体。
(※2)2023年11月 1回目調査 URL:https://www.gmo.jp/news/article/8724/
2024年2月 2回目調査 URL:https://www.gmo.jp/news/article/8882/
2024年5月 3回目調査 URL:https://www.gmo.jp/news/article/9016/
2024年8月 4回目調査 URL:https://www.gmo.jp/news/article/9148/
【調査結果】
■生成AIの認知と利用状況(2023年11月~2024年11月の比較)
・生成AIの認知度は約72%で停滞、利用率も2024年8月時点から約38%で横ばい
生成AIの認知と利用状況についてたずねたところ、「知っている人」(非常によく知っている・ある程度知っている・少し知っている)は72.3%と、2024年2月の71.1%、5月の72.1%、8月の70.2%からほぼ横ばいの状況が続いています。
利用状況については、「使ったことがある人」(日常的に使っている・ときどき使っている・ほぼ使わない)が2024年5月から8月では、4.7ポイント増加が見られましたが、2024年11月では38.0%と、同年8月の38.4%からほとんど変化が見られませんでした。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136/4666/136-4666-af1016d8c6a4fa67c95290fcb68e3402-803x445.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
■生成AIの業務利用状況と業務利用拡大における課題(2024年8月と2024年11月の比較)
・生成AIの業務利用率は3か月間で4.1ポイント微減
・技術や予算などの環境的制約を課題として感じている割合は減少している一方で、「スキル不足」が顕在化
生成AIの業務利用状況についてたずねたところ、前回の2024年8月では36.0%、今回の2024年11月では31.9%と4.1ポイント減少しました。
業務での生成AI利用拡大における現在の課題については、2024年8月時点と11月時点を比較すると、ほとんどの選択肢で回答率が減少しています。減少幅が大きかったものとしては、「技術的な制約」で34.6%から18.5%へと16.1ポイント減少、「データの質とアクセス」や「予算の制約」も、それぞれ5ポイント以上の減少が見られました。
技術面や予算などの環境面での制約が減少していることから、業務における生成AI活用のインフラ面での改善は進んでいるようです。
「特にない」や「その他」を除く選択肢の中で唯一、「スキル不足」の回答率が38.5%から45.7%へと、7.2ポイント増加しており、8月時点から引き続き最も大きな課題として認識されています。
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136/4666/136-4666-c5e28ae113281f672d20bfd1d78f7926-803x445.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
■生成AIの業務利用に対する懸念(2024年8月と2024年11月の比較)
・生成AIの業務利用における課題は全体的に軽減するも、「著作権や知的財産権の問題」が増加
生成AIの業務利用に対する懸念についてたずねたところ、回答率が減少しており、全体として懸念が軽減されていることが分かりました。しかし、「著作権や知的財産権の問題」の回答率については、23.5%から28.4%へと4.9ポイント増加しています。日々、メディアでAI技術関連のニュースが報じられる一方で、法規制や業界ガイドラインが未整備であることが懸念を助長している可能性が考えられます。
[画像4: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/136/4666/136-4666-a8a014bd5973f7dbf081ddb7f3e1ca6f-803x445.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
【総論】
生成AIの認知率については、2024年2月以降約72%で停滞しており、利用率や業務利用率も2024年8月時点からあまり変化が見られませんでした。
ただし、前向きな変化も見られ、業務利用拡大における課題についての調査結果では、技術面や予算などの環境面での制約を中心に、利用を妨げる課題の多くが改善に向かっている兆しが見られます。一方で、「スキル不足」という課題はむしろ顕在化しています。インフラ面での進展を活かしつつ、スキル不足を補うための取り組みを加速させれば、より広範な業務でのAI活用が期待できると考えられます。
また、業務利用に対する懸念の調査結果では、全般的に懸念の軽減傾向があるものの、「著作権や知的財産権の問題」のみ回答率が増加しており、法規制や業界ガイドラインの整備が急務とされています。
【GMOリサーチ&AIについて】
GMOリサーチ&AIは「想いを、世界に」をフィロソフィーに掲げ、企業と生活者の関係の再構築を実現する、新しいマーケティング・ソリューション・プラットフォームを普及させる事業を展開しています。
世界130以上(※3)の国と地域での消費者にインターネットリサーチが可能なパネルネットワークとAI技術を活用して、日本のみならず世界各国の企業から調査依頼を受けています。
(※3)2024年7月時点 提携パネルを含む
以上
【サービスに関するお問い合わせ先】
●GMOリサーチ&AI株式会社
国内営業部 高橋
TEL:03-5459-5565
E-mail:info@gmo-research.ai
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