レーザー回折・動的画像式 粒子径・形状解析装置「Partica」を発売 ~先端マテリアルの研究開発や品質管理の効率化に貢献~

プレスリリース発表元企業:株式会社堀場製作所

配信日時: 2024-12-10 13:15:00

レーザー回折・動的画像式 粒子径・形状解析装置「Partica」(1)

レーザー回折・動的画像式 粒子径・形状解析装置「Partica」(2)

株式会社堀場製作所(京都市南区吉祥院宮の東町2、代表取締役社長:足立 正之、以下 当社)は、レーザー回折および動的画像式の粒子径・形状解析装置「Partica(パーティカ)」を2025年1月6日に発売します。
研究施設や工場をはじめ様々な現場で、半導体や二次電池、医薬品といった製品の性能を左右する「粒子」の大きさや形状などを測る高い技術が求められています。
新製品「Partica」は、粒子径分布※1測定機能と粒子形状解析機能を標準搭載。これにより、約1分で粒子径分布と形状情報の解析結果が得られ、研究開発や品質管理の高度化・効率化(測定時間を従来比 最大50%削減※2)に貢献します。
また、従来機種の優位性を引き継ぎながら改良を重ね、業界トップクラス※3の高精度測定とワイドレンジ(測定可能粒子径範囲の広さ)を実現しました。さらに、ソフトウェアの刷新により操作性を向上するとともに、作業の自動化やデータインテグリティなどお客様の多様な測定ニーズに応える拡張性の高いプラットフォームを構築しています。


【開発の背景と狙い】
「粒子」の大きさは、製品の機能性を決定づける大切な要素の一つであり、半導体や二次電池、触媒、製薬をはじめとする「粉・パウダー」を用いる研究開発や品質管理の現場では、粒子を正確に測る高い技術が求められています。世界の粒子測定市場規模は2025年には約1,700億円へ達し、平均成長率(2022-2027年)は約5.7%という高い水準で拡大していくことが見込まれています(当社調べ)。
こうした需要の高まりを受け、同装置市場で約40年の販売実績を持つ当社は、お客様のニーズを徹底的に追求し、本製品を開発しました。「Partica」は、HORIBAが中長期経営計画「MLMAP2028※4」で掲げる注力3分野(エネルギー・環境/バイオ・ヘルスケア/先端材料・半導体)へ展開するフラッグシップ製品のひとつとして、お客様の研究開発や品質管理体制のさらなる強化に貢献してまいります。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/419599/LL_img_419599_1.jpg
レーザー回折・動的画像式 粒子径・形状解析装置「Partica」(1)

【製品の特長】
1. 粒子径分布測定と粒子形状解析機能の両立
レーザー回折・散乱式※5による粒子径分布の測定結果と、動的画像解析式※6による粒子形状の解析結果を約1分で得られます。
2つの測定手法で同一個所を同時に測定することにより、大きさと形状の両方が重要な医薬品の吸収効率や、生産性に影響する粉体の流動性の解析を短時間化するなど、幅広い市場の研究開発や品質管理向上に貢献します。さらに、これまで測定できる条件が限られていた、医薬品や食品といった水に溶けやすい試料や電池材料など高濃度の試料をより詳細に解析することが可能です。
また、粒子径分布と粒子形状を異なる装置で測定されていたお客様は、測定時間を最大50%※2削減でき、研究開発や品質管理の効率化と省スペース化に貢献します。

2. 業界トップクラスの高精度測定・ワイドレンジ
レーザー回折・散乱式では、業界トップクラス※3の高精度測定(標準粒子の規格から±0.6%以内)とワイドレンジ(10ナノメートル~5ミリメートル)を継承しつつ、光学システムの改良を重ねることで、さらに高感度化しました。
動的画像解析式では、1ピクセル※7あたり最小0.24マイクロメートルという高い解像度を備えており、1マイクロメートル未満から数ミリメートルまでの粒子の形状を精細に捉えます。
これらにより、ナノ粒子の粒子径分布と、極めて少量の粗大粒子の把握が求められる半導体製造向けの研磨剤などの品質管理向上にも寄与します。

3. 操作性・拡張性を極めたプラットフォーム
ソフトウェアを刷新し、操作性や拡張性の高いプラットフォームを構築しました。遠隔操作や自動化、医薬品業界などで求められるデータインテグリティ対応をはじめ、お客様の多様なニーズにお応えします。また、モジュール設計※8を採用することにより、ハード面でのカスタマイズ性を高めるとともに、製品メンテナンスにおけるお客様の負荷を軽減します。


【主な市場や用途】
HORIBAの注力分野:エネルギー・環境
市場 :触媒/電池材料
用途 :新規材料の開発・改良のための研究開発
生産プロセスにおける品質管理

HORIBAの注力分野:バイオ・ヘルスケア
市場 :(1)バイオ・ライフサイエンス
(2)薬品・化粧品
(3)食品、飲料
用途 :(1)抗体医薬品や細胞などに関する研究開発
(2)製剤、粉砕、コーティングなどの研究開発、品質管理
(3)味、舌触り、賞味期限コントロールなどの研究開発、
品質管理

HORIBAの注力分野:先端材料・半導体
市場 :(1)半導体材料
(2)化学工業
(3)精密機器
用途 :(1)半導体ウエハ用研磨剤(CMPスラリー)の製造管理
(2)製剤、造粒、粉砕、コーティングなどの研究開発、品質管理
(3)積層セラミックコンデンサ、印刷用インクなどの材料開発


【主な仕様】
測定方式 :レーザー回折・散乱式
動的画像解析式
測定時間 :約1分
測定レンジ:レーザー回折/散乱式
10ナノメートル~3ミリメートル(湿式※9)
100ナノメートル~5ミリメートル(乾式※10)
解像度 :動的画像式
1ピクセルあたり最小0.24マイクロメートル


※1 測定対象となる試料の粒子の大きさと頻度を示す指標
※2 当社従来製品比較および当社調べ。使用方法や条件によって効果が異なる場合があります
※3 当社調べ(2024年8月1日時点)
※4 MLMAP(Mid-Long Term Management Plan):HORIBAグループでは中長期経営計画を「MLMAP」として推進しています
※5 光の散乱を応用し、粒子の大きさや頻度を把握する手法
※6 流れる媒体(液体または気体)に分散した粒子を連続で撮影・解析し、一粒ずつの形状や大きさを取得して、そこから粒子径分布などを作成する手法
※7 デジタル画像を構成する最小単位
※8 製品を機能単位で設計して組み合わせる手法。交換やカスタマイズなどが容易にでき、製品の柔軟性や保守性を高めることができます
※9 湿式測定:試料を液体に分散させた状態で測定する手法
※10 乾式測定:試料を乾燥粉体の状態で測定する手法


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