資源の完全循環へ向けたトヨタ自動車の取り組み「Geological Design(ジオロジカルデザイン)」が2024年度グッドデザイン・ベスト100を受賞

プレスリリース発表元企業:トヨタPR事務局

配信日時: 2024-10-17 13:30:00

地球環境から考えた「捨てるところがないモノづくり」として「新しいクルマづくり」と廃棄物を持続的に価値化する「仲間づくりの仕組み」を構築



トヨタ自動車株式会社(以下「トヨタ」)は、当社内の構造デザインスタジオが取り組む、地球環境から考えた「捨てるところがないモノづくり(資源の完全循環)」と、あらゆる垣根を越えた持続的な「仲間づくりのプロセス」である活動「Geological Design(ジオロジカルデザイン)」が、2024年度グッドデザイン・ベスト100を受賞したことをお知らせいたします。
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構造デザインスタジオでは、大學孝一テーマプロデューサーを中心に、従来のクルマづくりの軸である経済軸(安くて作りやすい)、技術軸(軽くて高性能)という2つの価値観に、環境軸(地球環境から考える)という概念を追加することで「捨てるところがないモノづくり」の実現を目指しています。そのために、クルマづくりだけでなく、その終わり方(廃棄)まで考え、さらには素材選びから考えなおす。そしてリサイクルでクルマに戻すことのできない廃材については、「仲間づくり」を通じ自治体や地域の工芸家、アーティストと共創することで付加価値をつけアップサイクルする「次の命づくり」に取り組んでおり、これらの考え方を「Geological Design」と称し活動しています。

この度の2024年度グッドデザイン賞では、年間1000万台の自動車を製造するトヨタが挑戦する「捨てるところがないモノづくり」という新たなモノづくりのスタンダードを作る姿勢と、自動車業界を超え工芸品やアートとの協働を通じて次の命を生み出し続ける仕組みづくり・仲間づくりの点が主に評価され、今後の実現に向けた活動に期待を寄せるコメントをいただきました。

<詳細>グッドデザイン賞WEBサイト https://www.g-mark.org/gallery/winners/25806?years=2024

【「Geological Design(ジオロジカルデザイン)」におけるこれまでの活動】
<クルマづくり>
クルマづくりを素材と工法から見直し、廃棄物そのものの低減や再利用しやすい構造を目指す新しいクルマづくりの仕組みを考える取り組みです。性能を維持向上しながらも、軽量化を実現することで素材廃棄量やCO2排出量を減らす工夫を凝らしており、目下は100kg軽量化に向けたチャレンジを推進しています。実際の道路での走行テストを通じ、市販車への採用にも、少しずつ影響を与え始めています。
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<「次の命」づくり×仲間づくり>
産業外のパートナーとの共創を通じて、廃棄物を持続的に価値化する(次の命づくり)仲間づくりの仕組みを考える取り組みです。活動の第一歩として、リサイクル率/アップサイクル率の低いガラス・鉄にフォーカスし「次の命づくり」にチャレンジしています。ただ形を変えるだけでなく、クルマづくりの枠を越えて、多くの自治体や、地域の工芸家、アーティストの方々と想いを重ね、廃材を用いた共創作品が、次々に実現し始めております。
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グラス海馬ガラス工房
村山耕二



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ガラス×自動車 金属粉アート海馬ガラス工房
村山耕二



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ガラス×自動車 金属材料アートSENTE
TAKAYUKI OTA



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山形鋳物菊地保寿堂
菊地規泰



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南部鉄器薫山工房
佐々木和夫
佐々木健二



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中新田打刃物石川刃物製作所
石川美智雄



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それぞれが国内外の様々な場で、この活動を発信


【グッドデザイン賞 審査委員のコメント】
「絶対に捨てないクルマづくり」というステートメントは、年間約1000万台を生産する企業にとって、非常に重い挑戦であるはずだ。しかし、あえてこの目標を掲げることで、自動車産業がエネルギー循環や素材開発において果たす役割を進化させ、各企業が進めてきたアップサイクルの取り組みを統合し、大きなムーブメントを生み出す可能性を強く感じさせられ、これが審査委員一同の評価に繋がった。また、大量生産が均等さや均質さを求める一方で、対極にある不均質や歪みをものづくりの特徴として活かす工芸との協働は、アップサイクルの「環境軸」だけでなく、価値の多様性を重視する「社会軸」を繋がっていく広がりを想像させる。厳しいものづくりの軸を加えつつ、新たなものづくりのスタンダードを創造しようとする姿勢。そして、その視線の先にある未来の実現に期待したい。

【トヨタ自動車 構造デザインスタジオ テーマプロデューサー 大學孝一のコメント】
この取り組みは、クルマを製造して販売し、お客さまに購入して使って頂いたそのあとに、国内外でそれがどのように廃棄されていくのかという現実を知ったところから始まりました。そしてクルマづくりを担う者の責任として、「環境への取り組みを人任せにせず、廃棄時に捨てるところのないモノづくりがしたい」、そのためには自動車業界のみならず、「外の世界にも仲間を作って広げていく必要がある」と強く思ったことで、活動が始まりました。そしてこの活動に賛同する多くの自治体や伝統工芸家、アーティストの方々と想いを重ねて共創し、活動を広げることができました。今回の受賞では、軽量・高剛性で部品点数の少ない車両構造開発(クルマづくり)や、地域と連動した次の命づくり(アップサイクル)に加え、この活動の実現に向けた仲間づくりのプロセスも、同時に評価頂けたことを大変嬉しく思います。今後もこの活動をさらに広げ、地球環境から考えた新しいモノづくりを、あらゆる壁を越えて進めていきたいと思います。 

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