インマルサット、Lバンドネットワークを支える「I-8衛星」打ち上げを決定

プレスリリース発表元企業:インマルサット・グローバル

配信日時: 2023-05-25 10:30:00

I-8衛星発表プレス写真

衛星通信事業で世界を牽引するインマルサットは、安全確保に向けたサービスと、緊急時の追跡機能の進歩への支援に向けた、新たなInmarsat-8小型衛星の打ち上げを2026年に実施することを発表いたしました。

2023年5月23日(日本語版)

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/356488/LL_img_356488_1.png
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グローバルな移動体衛星通信で世界を牽引するインマルサットは、欧州で最も急速に成長している航空宇宙プロバイダーの1つであるSWISSto12,が、新しい第8世代の宇宙機を開発することを発表しました。3基のI-8衛星は、ネットワークの耐障害性をさらに高め、インマルサットのグローバルL-bandセーフティサービスの将来を確保するものです。

スイスに本社を置くSWISSto12は、独自の3D印刷の技術や特殊な無線周波数(RF)、およびペイロード製品とともに、ハミングサット衛星プラットフォームを使用して、2026年の打ち上げを目途とし、静止衛星の開発・製造を行う予定です。

I-8は、体積わずか1.5立方メートルのSWISSto12の革新的な新型宇宙機で、従来の静止衛星より最大で5倍小さいフォームファクターを持ちながら、重要な安全サービスを確実に提供することができるものです。

3機のl-8衛星は、既存のコンステレーションと、2021年12月と2023年2月に打ち上げられたインマルサットの2機のI-6世代衛星を補完するために、さらなる耐障害性を提供し続けることになります。2023年3月、インマルサットは1機目のI-6 F1が西オーストラリアの地上局との試験に成功し、成長著しいアジア太平洋地域向けにKaバンドサービスの提供を開始したと発表しました。同社は、2023年中にLバンド容量の導入と新衛星へのサービス移行を開始する予定です。

2023年2月に打ち上げられた2機目のI-6 F2は、2024年初頭にヨーロッパ、アフリカ、アメリカ大陸の大部分で運用サービスを開始する予定です。

I-8では、各国政府や国際宇宙機関向けに、これまで無線ナビゲーション・トランスポンダを打ち上げて運用を行ってきた、インマルサットの歴史も引き継ぐことになります。これらのトランスポンダは、航空管制官や沿岸警備隊などのために、世界中のSBAS(Satellite-Based Augmentation System)サービスを可能にします。SBASシステムは、衛星接続、陸上インフラ、ソフトウェアを使用して、標準とされるGPS/Galileoの精度(5~10m)を10cmを少し超えるまでに、向上させます。

このような高精度な追跡により、航空機のピンポイント安全航行や、遭難した船舶への迅速な救助活動、農業を行う上での機器追跡や高度な自動輸送管理システムなど、さまざまな産業革新が可能にな李ます。

また、I-8衛星は、2040年代までインマルサットのグローバルセーフティサービスを確保し続ける予定です。インマルサットは、1979年に国連の支援のもと、信頼性の高い安全通信を提供することを目的に設立されました。現在、約160万人の船員と200社以上の航空会社が、インマルサットのグローバルLバンドネットワークに依存しており、毎日99.9%の可用性を実現しています。

インマルサットのI-8プログラムは、インマルサットが全額出資する技術ロードマップの一部であり、2025年までに5つの新しい衛星ペイロードを追加し、インマルサットの高速ブロードバンドGX(Global Xpress)ネットワークをさらに強化するもので、2025年を目指すソフトウェア定義衛星GX7、8、9、2024年の前半を目指す極域カバー衛星GX10aおよびbの打ち上げを予定しています。


インマルサット社の最高技術責任者であるピーター・ハディンガーは、次のように述べています。
「世界中の人々が毎日、インマルサットの提供する通信サービスに依存しています。私たちのお客様は、要求が厳しいことはさることながら、しばしば安全確保上の重要なミッションを担っており、そを確保できる明かな違いを生み出す通信網を提供できるサービスとして、私たちの衛星技術に信頼を寄せていただいています。I-8は、当社の既存の能力を将来にわたって支えるだけでなく、SBASのようなこれまで以上に高度な安全技術革新を可能にし、最終的にはより多くの人命を救うことに貢献することができます。私たちがSWISSto12を選択したのは、そうした点を実現できる画期的な技術をインマルサットが持っているからです。」


また、SWISSto12のCEOであるEmile de Rijkは、次のように述べています。
「インマルサット社が画期的なl-8プログラムのパートナーとしてSWISSto12を選択したことを大変嬉しく思います。これは、ハミングサットによって、世界をリードする接続能力をわずかなコストで提供する、高度に先進的な新しいクラスの小型静止宇宙機を作り上げたことを実証するものです。当社独自の高周波ペイロードの3Dプリント技術により、既存の能力の限界を押し広げ、静止衛星通信の新規および既存のビジネスケースにサービスの提供可能です。これは、世界の隅々までよりよく接続し、保護するための私たちの旅における重要な一歩となります。」


◆インマルサットについて
Inmarsatは、世界を牽引する革新的で先進的、かつ極めて信頼性の高いグローバルなモバイル通信を、空、海、陸のあらゆる場所で提供し、新世代の商業、政府、ミッションクリティカルなサービスを可能にしています。インマルサットは、海事産業のデジタル化を推進し、これまで以上に効率的で安全なオペレーションを実現しています。また、航空業界では、航空機が最大の効率と安全性をもって飛行できるようにしつつ、新しい時代の機内旅客サービスを推進しています。さらに、インマルサットは、モノのインターネット(IoT)の急速な拡大を可能にし、通信業界および社会を支え、持続可能な未来の構築に貢献する、世界を変えるテクノロジーの新たな時代を実現します。
そして今、インマルサットは、世界初となる未来の多次元通信ネットワーク「 ORCHESTRA」の開発を進めています。

2021年11月、インマルサットとバイアサットは、両社の統合を計画し、グローバル通信の新たなリーダーを誕生させることを発表しました。


◆SWISSto12について
SWISSto12は、欧州宇宙機関(ESA)の官民連携プログラムにより共同開発された小型で強力な静止通信衛星HummingSatを含む、先進の衛星ペイロードとシステムの主要メーカーです。ハミングサットの最初の商業顧客は、2022年11月に発表されました。同社の衛星とペイロードは、独自の特許取得済み3Dプリント技術と関連する無線周波数(RF)製品設計の恩恵を受けており、軽量、コンパクト、高性能で競争力のあるRF機能を実現しています。SWISSto12は、宇宙分野だけでなく、通信、監視、航空産業向けレーダーアプリケーションにも積極的に取り組んでいます。SWISSto12は、ヨーロッパ、米国、イスラエルで商業的に成功し、ヨーロッパで最も急速に成長している航空宇宙企業の1つです。
SWISSto12は、2011年にスイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)から独立し、スイスとヨーロッパの著名な投資家の支援を受け、民間企業として活動しています。

詳細については、 https://swissto12.com をご覧ください。

インタビューや画像については、Olly Cooperまでお問い合わせください。
Mail: olly@thoughtldr.com
TEL : +44 07957 004545


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