BSIグループジャパン(英国規格協会)、ISO 19650に基づいたBIM BSI Kitemarkを大林組に認証

プレスリリース発表元企業:BSIグループジャパン株式会社

配信日時: 2022-08-09 10:00:00

BSIグループジャパン株式会社(横浜市西区みなとみらい、代表取締役社長:漆原 将樹、以下「BSIジャパン」)は、株式会社大林組(東京都港区、代表取締役社長:蓮輪 賢治、以下「大林組」)に対し、ISO 19650-1(※1)およびISO 19650-2(※1)に基づいた「設計と建設のためのBIM BSI Kitemark」を認証しました。

画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/320672/LL_img_320672_1.jpg
2022年8月2日に行われた認証授与式にて

BIMは、デジタルモデリングを使用して、初期設計から建設、保守、最終的に廃棄に至るまで、建設資産のライフサイクル全体にわたる情報管理の仕組みです。3次元モデルを含む仮想建設環境(共通データ環境)において、エンジニアや所有者、建築家、請負業者間とのコラボレーションを可能にし、効率的な情報共有ができます。

ISO 19650は、BIMを使用して建設された資産のライフサイクル全体にわたって情報管理を行うための国際規格です。BIMレベル2(※2)と同様の原則と高レベルの要件がすべて含まれ、本ISOの前身となるPAS 1192規格と密接に連携しています。本要件を満たしていることを証明すれば、成熟したBIMの導入をも意味します。

BSIジャパンでは、BSI Kitemark認証及び検証サービスの提供によって、お客様のBIM成熟度を証明するサービスを展開しており、2021年の6月に大林組は、BIMを含む情報マネジメントの概念であるISO 19650-1、および建物を設計・建設する段階の業務プロセスを規定するISO 19650-2に基づく「設計と建設のためのBIM BSI Verification(検証)」を元請受託組織として取得しました。
この度上位のBIM BSI Kitemark認証を元請受託組織として取得しましたが、Verificationからの移行は日本初の事例となります。

今後ISO 19650を普及・推進するためには、情報マネジメントサイクルの中で、発注組織・元請受託組織・受託組織のそれぞれの役目を理解し、果たすべき役割がますます重要になってきております。

- 注記 -
※1:ISO 19650は、BIMを含む、建築及び土木工事に関する情報の統合及びデジタル化
ISO 19650-1:2018は、BIMを使用した情報マネジメント:概念及び原則
ISO 19650-2:2018は、BIMを使用した情報マネジメント:資産のデリバリーフェーズ
ISO 19650-3:2020は、BIMを使用した情報マネジメント:資産の運用フェーズ
ISO 19650-5:2020は、BIMを使用した情報マネジメント:情報マネジメントへのセキュリティを意識したアプローチ

※2:英国政府は2016年4月以降、建物やインフラストラクチャーを含む中央調達政府プロジェクトに入札する建設サプラヤーに対して、BIMレベル2で作業することを要求しています。英国ではBIMの成熟度によって、レベル0からレベル3まで設定されています。


■株式会社大林組のコメント
-認証取得の目的
弊社のBIMプロジェクトにおける情報管理については、おおむね標準的なやりようがなされているものの明文化された文書が不足していました。そこで情報管理の国際規格であるISO 19650を模範にして業務要領書等を整備し、発注者、設計者、協力会社、委託先等を含めた情報管理基準を確立することにより、プロジェクト管理の合理化・効率化が図れるものと考え、昨年ISO 19650 BSI Verification(検証)の認証を取得しました。
今年は、プロジェクトの適用において問題がない体制を整備するため、より上位のKitemark認証の取得を目指す運びとなりました。

-構築による成果、工夫、苦労した点
外資系および公共建築の発注者において、BIM活用要求が散見されるようになって来ましたが、ISO 19650に明確に準拠したEIR(Exchange Information Requirement:交換情報要件)の例は少なく、EIRがあった場合を想定したフローを整備するにあたって苦労がありました。

-認証機関にBSIを選んでいただいた理由、また審査の感想
BIM先進国である英国で設立された最も歴史ある規格協会であり、日本においていち早くBIM認証サービスを開始した機関であるため選定いたしました。

-構築・認証で良かった点
日本人があいまいにしがちな5W1Hを、ご指示ご指導いただいたISO 19650の条文に従って手順書を作成したことで誰もがわかりやすく理解できる形となったと感謝しております。


■株式会社大林組について
創業1892(明治25)年1月、設立1936(昭和11)年12月、総合建設会社、スーパーゼネコンの一社。
国内外建設工事、地域開発・都市開発・その他建設に関する事業、及びこれらに関するエンジニアリング・マネージメント・コンサルティング業務の受託、不動産事業を手掛けている。

URL: https://www.obayashi.co.jp/


■BSI(英国規格協会)とBSIグループジャパンについて
BSI(British Standards Institution:英国規格協会)は、1901年の設立以来、世界初の国家規格協会として、また、ISOの設立メンバーとして活動する規格策定のプロフェッショナルです。現在、193カ国で84,000組織以上のお客様の活動に貢献しています。BSIグループジャパンは、1999年に設立されたBSIの日本法人です。マネジメントシステム、情報セキュリティサービス、医療機器の認証サービス、製品試験・製品認証サービスおよびトレーニングコースの提供をメインとし、規格開発のサポートを含め規格に関する幅広いサービスを提供しています。

URL: https://www.bsigroup.com/ja-JP/


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