来週の相場で注目すべき3つのポイント:イラン情勢の行方、各国中銀イベント、29日ハイパースケーラー決算

2026年4月25日 16:23

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記事提供元:フィスコ

*16:23JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:イラン情勢の行方、各国中銀イベント、29日ハイパースケーラー決算
■株式相場見通し

予想レンジ:上限60300円-下限57000円

今週末の米国株式市場はまちまち。ダウ平均は前日比79.61ドル安の49230.71ドル、ナスダックは同398.10ポイント高の24836.60で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値420円高の60140円。4月ミシガン大学消費者信頼感指数が過去最低に落ち込みマイナス視されたものの、半導体企業の好決算が好感されてハイテク株は上昇。イラン和平協議の開催が明らかになったことも支援材料となった。

来週は重要イベントが目白押し。日銀金融政策決定会合、米連邦公開市場委員会(FOMC)、欧州中央銀行(ECB)理事会、英金融政策委員会など各国で中銀イベントが予定されているほか、国内ではハイテク株を中心とした主要企業の決算発表が本格化し、海外でも指数や国内関連企業に影響を与える大型株の決算発表が多くなる。こうした中、国内では週中に祝日を挟むほか、週末から5連休を迎える。非常にボラタイルな展開が続くとみられる一方、さすがに週末にかけては、イラン情勢が不透明な中、ポジション整理の動きが強まるものとみられる。

各国の中銀イベントは、おおむねサプライズが乏しいとみられる。日銀の4月利上げ観測は急速に後退しており、政策金利は据え置かれよう。会合後の植田総裁会見でも、利上げに関する明確なガイダンスは示されない公算が大きい。ただし、インフレ見通しは大幅に上方修正される可能性が高く、それに伴って、6月利上げを織り込みに行く動きになるものとみられる。FOMCでも、中東情勢の先行きをなお見極めたいとして、3会合連続で政策金利は据え置かれる公算が大きい。

来週・再来週の株式市場の方向性を左右するのは、半導体・AI関連企業の決算発表となろう。総じてガイダンスは安心感を強めさせるものとなりそうで、決算発表前には還元強化などへの期待も高まりやすいと考えられる。一方、ハイテク株以外の発表も多いが、こちらは、中東情勢緊迫化のマイナス影響をガイダンスに強く織り込む企業も散見されるとみられ、類似企業や関連業種などへ波及する流れには警戒したい。海外企業の決算発表では29日が山場となる。アマゾン、アルファベット、メタ、マイクロソフトなどハイパースケーラーの決算が集中する。

ゴールデンウイークに向けては、一旦ポジションを縮小しておくべきであろう。イラン情勢の改善が進む可能性はあるが、市場では前倒しで戦争終結を織り込むような動きにもなっており、その場合でも一段の上値追い材料につながるかは不透明であろう。AI・半導体関連の一極集中の動きにも過熱感が強まりつつある中、セルインメイという格言への意識も徐々に強まってくるものと考える。連休明けは休場中のイラン情勢の変化、海外市場動向がカギを握るが、不透明感は拭い切れない。


■為替市場見通し

来週・再来週のドル・円は上昇一服か。4月28、29日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合では、政策金利の据え置きが決定される見込み。中東紛争の長期化が警戒されており、原油相場の動向が金利見通しに影響を及ぼす状態が続くとみられる。ただ、イスラエルとレバノンの停戦期間中に、米国とイランの戦争終結に向けた動きが加速する可能性は残されている。

一方、4月27、28日開催の日本銀行金融政策決定会合でも政策金利は据え置きの公算だが、市場は6月の利上げを織り込みつつあるようだ。また、日本政府は過度な円安を懸念しており、1ドル=160円を超えて米ドル高円安が進行した場合、為替介入が実施される可能性があることも、米ドル高・円安の一段の進行を抑制するとみられる。


■来週の注目スケジュール
4月27日(月):日銀政策委員会・金融政策決定会合(1日目)、参議院予算委員会に高市首相が出席し集中審議、景気先行CI指数(2月)、景気一致指数(2月)、中・工業利益(3月)など

4月28日(火):日銀政策委員会・金融政策決定会合(2日目)、終了後決定内容発表、植田日銀総裁が会見、有効求人倍率(3月)、失業率(3月)、消費者物価のコア指標(日本銀行)、工作機械受注(3月)、米・連邦公開市場委員会(FOMC)(29日まで)、米・S&PCS20都市住宅価格指数(2月)、米・FHFA住宅価格指数(2月)、米・消費者信頼感指数(4月)、欧・欧州中央銀行(ECB)がユーロ圏CPI予想など

4月29日(水・祝):株式市場は祝日のため休場(昭和の日)、米・連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利発表、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が記者会見、米・住宅着工件数(3月)、米・住宅建設許可件数(3月)、米・耐久財受注(3月)、米・卸売在庫(3月)、欧・ユーロ圏マネーサプライ(3月)、欧・ユーロ圏景況感指数(4月)、欧・ユーロ圏消費者信頼感指数(4月)、独・消費者物価指数(4月)、豪・消費者物価指数(3月)、加・カナダ銀行(中央銀行)が政策金利発表など

4月30日(木):鉱工業生産指数(3月)、小売売上高(3月)、百貨店・スーパー売上高(3月)、消費者態度指数(4月)、住宅着工件数(3月)、米・個人所得(3月)、米・個人消費支出(3月)、米・個人消費支出(PCE)価格コア指数(3月)、米・GDP速報値(1-3月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・雇用コスト指数(1-3月)、米・MNIシカゴ購買部協会景気指数(4月)、米・景気先行指数(3月)、中・製造業PMI(4月)、中・非製造業PMI(4月)、中・RatingDog製造業PMI(4月)、欧・欧州中央銀行(ECB)が政策金利発表、ラガルド総裁が記者会見、欧・ユーロ圏GDP速報値(1-3月)、欧・ユーロ圏消費者物価指数(4月)、欧・ユーロ圏失業率(3月)、独・失業率(失業保険申請率)(4月)、独・GDP(1-3月)、英・イングランド銀行(英中央銀行)が政策金利発表、メキシコ・GDP(1-3月)、南ア・貿易収支(3月)、欧・英・香港・株式市場は祝日のため休場(メーデー)、中・株式市場は祝日のため休場(労働節、5日まで)など

5月1日(金):東京CPI(4月)、製造業PMI(4月)、米・製造業PMI確報値(4月)、米・ISM製造業景況指数(4月)、米・自動車販売(4月、2日までに)など

5月4日(月・祝):株式市場は祝日のため休場(みどりの日)、米・耐久財受注(3月)、米・製造業受注(3月)、欧・ユーロ圏製造業PMI確報値(4月)、英・株式市場は祝日のため休場(メーデー)など

5月5日(火・祝):株式市場は祝日のため休場(こどもの日)、米・貿易収支(3月)、米・サービス業PMI確報値(4月)、米・ISM非製造業景況指数(4月)、米・JOLT求人件数(3月)、米・新築住宅販売件数(3月)、豪・オーストラリア準備銀行(中央銀行)が政策金利発表、加・貿易収支(3月)、スイス・消費者物価指数(4月)など

5月6日(水・祝):株式市場は祝日のため休場(振替休日)、米・ADP全米雇用報告(4月)、中・RatingDogサービス業PMI(4月)、欧・ユーロ圏サービス業PMI確報値(4月)、欧・ユーロ圏生産者物価指数(3月)、NZ・失業率(1-3月)など

5月7日(木):日銀政策委員会・金融政策決定会合議事要旨(3月18・19日分)、マネタリーベース(4月)、東京オフィス空室率(4月)、米・チャレンジャー人員削減数(4月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・非農業部門労働生産性(1-3月)、米・建設支出(3月)、米・NY連銀インフレ期待(4月)、米・消費者信用残高(3月)、中・外貨準備高(4月)、欧・ユーロ圏小売売上高(3月)、独・製造業受注(3月)、豪・貿易収支(3月)、メキシコ・中央銀行が政策金利発表、スイス・失業率(4月)など

5月8日(金):毎月勤労統計-現金給与総額(3月)、実質賃金総額(3月)、サービス業PMI(4月)、米・非農業部門雇用者数(4月)、米・失業率(4月)、米・平均時給(4月)、米・ミシガン大学消費者信頼感指数速報(5月)、米・卸売在庫(3月)、独・鉱工業生産指数(3月)、加・失業率(4月)など

5月9日(土):中・貿易収支(4月)、中・資金調達総額(4月、15日までに)、中・マネーサプライ(4月、15日までに)、中・元建て新規貸出残高(4月、15日までに)など《YU》

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