リ・スタートとしたメディカル一光Gの中計は、M&A戦略が軸

2026年3月17日 13:32

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 メディカル一光グループ(3353、東証スタンダード)の南野利久社長を、10余年ぶりに取材した。

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 「リ・スタート」と銘打った中計(至2028年3月期)の説明を、直接その口から聞きたかったからだ。

 メディカル一光Gのここ数年来の収益動向は、21年2月期こそコロナ禍(経済活動の低迷)で「1.4%減収、14.5%営業減益」も、今2月期計画を含む6期間は「平均増収率11.14%、12.7%増益」。総じて順調な足取りを見せてきた。

 中計は「売上高600億円、営業利益25億円、配当性向35%以上」を打ち出している。南野社長は「ワン・ツ・スリー作戦」とした。3大セグメントはヘルスケア事業(25年2月期売上高81億円)、医薬品卸事業(154億円)、調剤薬局事業(247億円)をそれぞれ「100億円」「200億円」「300億円」に引き上げると言うのだ。そしてその戦略として「積極的なM&Aの展開」と明言した。

 メディカル一光Gは設立時からM&A戦略を懐に入れ、歩んできた。中計で「積極的M&A」とした理由を南野社長は、こう噛み砕いた。

 「当社の事業は、デフレに強くインフレに弱い。3事業で積極的なM&Aによりトップラインを引き上げる。それにより統合効果を早期に発現させ、業務効率を推進し原価販売費の低減を図る」。

 断るまでもなく、調剤薬局事業は薬価引き下げ、後発医薬品シフトに晒され儲けが出づらい状況を余儀なくされている。医薬品卸事業然り。ヘルスケア事業もインフレ下、採算率の低下と闘わなくてはならない。対してM&A戦略で立ち向かう・・・

 現に3事業部門では、24年~25年に限ってみてもこんなM&Aが実行されている。<調剤薬局事業>-では「サイト薬品子会社化」「静岡沢井薬品買収」「京葉沢井薬品買収」「三重県薬剤師会から薬局2店舗譲受」「若松薬品株式取得」「メディカル一光と沖縄アメルを合併」「京寿薬品の株式取得」「西部沢井薬品と事業統合」。

<医薬品卸事業>-「医薬品販売代理店の高知第一薬品買収」「医薬品卸の京葉沢井薬品買収」「医薬品卸事業の佐藤薬品販売と若松薬品販売を吸収合併」。

<ヘルスケア事業>-「有料老人ホーム運営のサンライズヴィラ土浦子会社化」「共創未来メディカルケアの介護事業譲受」。

 M&A展開には拠点運営という課題が伴う。南野氏は「現場を知り尽くしたスタッフに委ねるのが献策だ」とした。

 本稿作成時点の株価は2900円台前半。昨年1月の2050円から上髭の長い陽線をつけた4410円(7月)まで買い進まれ、水準を下げての揉み合い状況。株価は中計をどう反映するのか・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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