通期上方修正:10年来の新高値、日本ケアサプライを改めて見直す

2026年2月3日 13:53

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 日本ケアサプライ(2393、東証スタンダード)。福祉用品のレンタル卸し大手。1位・2位大株主が三菱商事(38・5%保有)、ALSOK(30・5%)ということが最大の目玉。

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 三菱商事が1998年に設立した企業であり、2020年12月にALSOKと資本業務提携。ALSOKは現状で全国に35万世帯近くを顧客としており、ケアサプライにとっては最良のパートナーと言える。

 本稿作成中の株価は2665円。10年来の高値を更新している。年初来高値ゾーン。昨年4月の安値(1811円)から適宜な押し目を入れながらほぼ右肩上がり。1月末の今期予想修正を受け改め急伸。

 私は「1・2位株主の持ち株比率が高すぎる。対して浮動株比率14%水準」に、「個人投資家が食指を動かしづらいのではないか。株価動向にマイナスとならないか」と思っていた。

 ケアサプライが株式市場で評価されるそもそもは、先々を見据えた業績の推移/配当政策に求められる。コロナ禍の影響が出始め、業界も厳しさを余儀なくされた2021年3月期も「10.1%増収、212.7%営業増益」。22年3月期は「10.81%増収、10.9%営業減益」。

 当時の決算資料を振り返ると「レンタル売り上げ増に伴うレンタル資産購入による減価償却費や物流費の増加、新設営業拠点5店増による人件費・開発費なよるコスト増」と「先々を見据えたコスト増」と説明している。

 結果は23年3月期「11.1%増収、9%減益」-24年3月期「10.4%増収、2.6%増益」-前25年3月期「10.4%増収、2.6%営業増益」。先を見据えた投資効果が着実に見受けられる。そして今3月期計画は先月末期中に上方修正。「9.4%の増収(350億円)、28.1%の営業増益(31億5000万円)」。60%を超える高配当性向が改めて目を引く。

 珍しい商品とは言えないが、利用者の「おむつ漏れ」を改善する商品:おむピタなど高齢者の生活支援物販にも注力。「バランス弁当」などもその一つ。病院・介護事業者・在宅者向けの冷凍総菜・弁当。普通食・やわらか食に加えムース食も用意。老齢者は呑み込む力が衰えがち。誤嚥性への対応食だ。

 ここにきて、福祉用具・高齢者用生活関連商品のEC(サイト)展開に注力。

 2024年度の介護保険制度の改正で、福祉用品の一部がレンタルか販売かの選択制へ。「ケアサプライが取り扱い用品の拡大を今後も進めていく上では、ネックになる」という指摘もある。否定は出来ない。がこの間も難問を潜り抜けて着実な歩みを続けてきたことも、事実である・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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