新築マンション戸数減の中、タカラスタンダードの株価が上振れ傾向にある理由

2026年1月17日 09:51

印刷

 タカラスタンダード(7981、東証プライム)。システムキッチン大手。ホーロー技術に強み。新築マンション向けで好シェア。ホーローを活かしたキッチンで斯界に乗り込んだ。金属の表面にガラス質のシリカなどを850度の高温で焼きつけた素材。「酸・アルカリに強い」「熱伝導が良い(愚妻曰く。「だから煮込み料理に適している」)」などの特徴を有する、とされる。

【こちらも】インフレで割高感が消えた、モスフードの快調収益

 順風な収益動向。2021年3月期はコロナ禍で経済活動が足踏み、の影響で「4.6%減収、13.2%営業減益、34円配据え置き」も22年3月期は「10.6%増収、31.6%増益、52円配」。

 23年3月期は資材・エネルギー価格高騰で「7.5%増収(2274億円余の過去最高)も24.2%減益」も、配当据え置き。以降は「3.2%増収、13.6%増益、54円配」-「3.7%増収、25.8%増益、78円配」。今3月期は昨年11月に計画を上方修正。「2.7%増益(2500億円)、11.9%増益(175億円)、100円配」で進行中。

 至27年3月期の中計は「売上2500億円(24年3月期比6.5%増収)、営業利益200億円(61.3%増益)」。

 そんなタカラスタンダードに「?=大丈夫」を投げかけるようだが、市場環境の影響はどうなのか。

 ニッセイ基礎研究所の渡邊布味子氏は、不動産経済研究所のデータを基にこう発信している。「25年11月の首都圏新築マンションの平均価格は9181万円(前年同月比+14.9%)となり、7カ月連続で上昇した。一方、発売戸数は1901戸と14.4%減少した。直近12カ月累計でみると22313戸(前年同期比▲3.7%)となっている。

 このような平均価格の上昇と販売戸数の減少が続くなか、価格帯別にみると高額物件の占める割合が高まっている。直近12カ月では「7000万円超」46.8%(前年同期比+12.8ポイント)となり、そのうち「1億円以上」の割合が23.5%(+10.9ポイント)に達している。

 一方初月契約率を確認すると、11月は60.2%と絶不調の目安となる70%を8カ月連続で下回っており、新築マンションの売れ行きは鈍化傾向にある・・・」。

 戸建住宅動向についても、矢野経済研究所は、「2030年度の新設戸建住宅着工件数、2023年度比約1割減の32万1000戸と予想」としている。

 タカラスタンダードはそうした流れに「ショールームの高価格帯偏重から価格帯を広げる施策が奏功。今後も予算に合わせる提案」と一歩踏み込んではいる。

 本稿作成中の株価は3000円トビ台。1月13日の3035円の高値ゾーンで推移している・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

関連記事