ドローン国産化への期待!? 株価上昇の鍵は?

2026年1月10日 10:12

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●政府のドローン国産化支援報道で関連株が上昇

 読売新聞オンラインが7日、「政府が経済安全保障法に基づく特定重要物資に追加した『ドローン』(無人機)の国産化支援に乗り出す」と報道したことで、関連株が物色された。

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 産業用ドローンなどを手掛ける双葉電子工業が年明けから約20%高となり、ASCLやTerraDrone、ブルーイノベーションなどもストップ高水準にまで上昇するなど、買い気配が続いている。

 世界のドローン市場は中国が圧倒的なシェアを占めており、中国依存度の低減は経済安保の観点からも重要となる。

 日本がドローン大国として、経済成長にも株式市場にも大きく貢献できるのだろうか?

●ドローンが実現できること

 ドローンは、娯楽などの民生利用については浸透してきている。スポーツやコンサートなどのイベントでの空撮や、大阪・関西万博でのドローンショーは記憶に新しい。

 災害時の人が入れない場所の捜索や状況把握、橋梁や下水道などでのインフラ点検、農業分野では生育管理や農薬散布、限界集落や僻地への物流・配送など、その用途は多岐にわたる。

 2022年12月より有人地帯での目視外自律飛行(レベル4)が解禁され、都市部での物流や社会インフラへの活用が、本格化され始めている。

 あらゆる分野での人手不足解消や効率化の切り札として期待される。

●期待と国産化への課題

 国内市場は、2028年には9000億円超、2030年には1兆円超の規模への成長が期待される。世界市場では、2032年までに652億ドル(10兆円)超への成長が期待されている。

 行政コストの削減により、年間1.3兆円のGDP貢献も期待される。

 ただ、ドローンには課題も多い。

 中国メーカーは安価にドローンを提供できることから、コスト面での課題に加え、情報漏洩や操縦権の乗っ取りなどセキュリティリスクもある。

 天候に左右されやすいことから、雨や台風の多い地域では通信途絶の課題もあり、航空法などの規制で自由に航行できる地域が限られるなど、日本特有の課題も多い。

 報道では、研究開発や設備投資にかかる費用の50%を助成し、その対象は、機体だけでなく主要部品の生産設備も含まれる。2030年時点で8万台の生産整備体制を目指すという。

 資金を投入しても、生産以外の課題をクリアできるかが重要となりそうだ。(記事:森泰隆・記事一覧を見る

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