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象印の人気商品:マイボトルをご存知か 着実な収益動向を株価も素直に反映!?
象印マホービン(7965、東証プライム市場、以下象印)。物書き業に身を置いて50年余。ただの一度も、調べてみようとは思わなかった企業。今回初めて覗いてみようかという気になったのは、身の回り品や生活品の売れ筋動向に通じた女性の一言だった。
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手荷物のなかから縦長の水筒(と私の目には映った)を持ち出してきて、「私のまわりでは、殆どの人がこれを持ち歩いている。そう、保温・保冷がOKなマイボトル。象印製」とご託宣。「ヘェ~、そんなに売れ筋なのか」と、とりあえずは会社四季報の象印の頁を開けてみた。
【特色欄】はこう記していた。「調理用家電・リビング用品の専業大手。海外生産比率が5割超。台湾などアジアと北米に強い。【業績欄】は【上振れ】と銘打っていた。が「水筒は消費低迷続く中国苦戦で厳しい」で始まっていた。水筒=マイボトルと解釈。「水筒の動向はどんな状況か」と、問い合わせをしてみた。象印からは、こんな変化球が投げ返されてきた。
「先の万博で会場内に、10台のマイボトル洗浄機を設置した。中農製作所と共同開発したもの。人気商品となったマイボトルの不満要素として『中身が無くなって追加する時に、外出先では洗えない』という声があり、それに対応した洗浄機。今後は街中に設置を進める。洗浄にはオゾン水を使用しており、除菌・消臭効果はもちろん、洗剤を使用していないことで環境負荷低減にも配慮」。しっかり宣伝をされてしまった。「売れている」ということを、強調する返答・・・だった。
改めて象印の収益動向をフォローしてみた。
2020年11月期、コロナ禍で経済活動が大きく落ち込んだ中でも「5.3%減収、0.1%営業減益」と踏ん張っていた。以降、前24年11月期までの4期間も平均「0.75%増収、4.2%増益、26円配が40円配に上積み」と着実。今25年11月期は「3.2%増収(900億円)、17.5%増益(70億円)」計画。開示済みの第3四半期実績は「676億8700万円、55億6000万円」-着地に憂いなし。
四季報材料欄には「育成中の電子レンジで30Lの大型モデル投入。加温精度の高さ訴求しシェア拡大狙う」という材料が付記されている。
本稿作成中の株価は1600円台トビ台。予想税引き後配当利回り3.2%水準。全体相場の下落を受け4月に1195円まで下落も、6月末の中間期決算発表を受け7月上旬に1944円まで買い直され押し目場面。IFIS目標平均株価1800円勘案し、もう一押し入れるのを待つのが献策か・・・
投資材料は身近なところに・・・の感を覚える。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
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