2月のパート・バイト時給、上昇続く 大阪・関西万博で関西での時給が急上昇

2025年3月19日 09:29

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 求人サイトを運営する各社が2月度のパート・アルバイトの時給動向を発表。年度末の人材入れ替えを控えて求人が増えるとともに、博覧会向けの求人により関西で時給が大きく上がっていることが分かった。

【前月は】1月のパート・バイト時給、上昇傾向続く 関西万博向けの高時給求人も登場

■マイナビは30カ月連続で前年同月上回る

 14日、マイナビが2月の「アルバイト・パートの平均時給レポート」を発表した。全国平均時給は前年同月比33円増の1,266円となり、30カ月連続で前年同月を上回った。

 地域別では北海道・東北が同56円増の1,130円、関東が同25円増の1,348円、甲信越・北陸が同54円増の1,159円、東海が同57円増の1,211円、関西が同31円増の1,256円、中国・四国が同69円増の1,132円、九州・沖縄が同31円増の1,129円だった。

 「飲食・フード」分野が調査開始以来の最高時給となり、求人件数も前月比1.15倍と旺盛な求人が続いている。また博覧会の開催を間近に控えて、大阪府を始め、和歌山県、奈良県、滋賀県などでも時給が上昇傾向にある。

■ディップは5カ月連続で前年同月下回る

 同日、ディップが2月の「アルバイト平均時給調査」を発表した。全国平均時給は前年同月比54円減の1,321円となり、5カ月連続で前年同月を下回った。一方で「バイトル」に掲載された求人件数は同5.8%増の約349,000件だった。

 地域別では関東が同14円減の1,403円、東海が同65円減の1,251円、関西が同66円減の1,272円、九州が同91円減の1,321円だった。

■リクルートは過去最高時給を更新

 同日、リクルートの調査研究機関『ジョブズリサーチセンター(JBRC)』が、2月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表した。3大都市圏(首都圏、東海、関西)の平均時給は前年同月比35円増の1,227円となり、46カ月連続で前年同月を上回った。さらに2024年11月の1,221円を超えて過去最高時給を更新している。

 地域別では首都圏が同28円増の1,257円、東海が同30円増の1,154円、関西が同43円増の1,204円となり、3地域とも前年同月比プラスが続いている。

 2月は年度末の人材入れ替えを控えて求人が活性化する時期であり、相場より高い時給を提示する求人が見られた。その中でも「フード系」「製造・物流・清掃系」「専門職系」で過去最高額を更新したとある。

■エン・ジャパンは28カ月連続で前年同月上回る

 同日、エン・ジャパンが2月の「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を発表した。全国平均時給は前年同月比46円増の1,232円となり、28カ月連続で前年同月を上回った。

 エリア別では関東が同74円増の1,378円、東海が同64円増の1,253円、関西が同88円増の1,376円となり、3地域とも時給上昇が続いている。

 年度末の人材入れ替えに備えた採用活動が活発になるとともに、博覧会に向けて関西エリアの求人が増加。特に大型イベントで需要が増える「警備、清掃、設備管理」で時給が大きく上昇したという。

 職種別では9職種中6職種で平均時給が前年同月を上回った。その中では販売・サービス系が1,357円(前年同月比:81円増、以下同じ)、警備・清掃・設備管理が1,206円(79円増)、医療・福祉が1,407円(109円増)で伸び幅が大きめ。反対に企画・事務・管理系が1,306円(12円減)、営業系が1,425円(18円減)、クリエイティブ系が1,244円(43円減)と、3つの職種で平均時給が前年同月を下回った。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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