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米国株式市場見通し:投資家心理の悪化で半導体関連からの資金流出は継続か
*15:01JST 米国株式市場見通し:投資家心理の悪化で半導体関連からの資金流出は継続か
来週の米国株は、中東情勢の緊迫化が引き続き重しとなる一方、決算発表銘柄中心の物色となり、NYダウやナスダックは方向感に乏しい展開となりそうだ。今週末、イスラエルがイランを攻撃したことで両国の報復は続いている。「イスラエル、イランともに本格的な紛争は望んでいないが、両者の歩み寄りは見られない。また、歩み寄りを促す国も見当たらない」といった状況下、今週末、恐怖指数であるVIX指数は、不安心理を示すとされる節目の20を約半年ぶりに上回る場面がみられ、投資家心理は委縮している。中東情勢の緊迫化で買い手控えムードが強まるなか、半導体関連からの資金流出は継続。1-3月のフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の上昇率は17%とナスダックのほぼ倍だったことから、まだ下落余地は残っているとの考えもある。既に75日移動平均線を大きく割り込んでいるナスダックは一段安を警戒したいところだ。
今週は25日にアマゾン、アルファベット、インテル、マイクロソフトなどの決算発表を控えている。投資家のマインドが悪化していることから、決算に対する期待感よりも警戒感を強めるだろう。好決算にも関わらず売られたTSMCは、期待感が非常に高く株価が既に上昇していたために売られたという指摘はあるが、投資家のマインド悪化は深刻だ。5月末と見られるエヌビディアの決算まで、市場の懐疑的な見方は続く可能性もあろう。
経済指標では、23日に4月製造業PMI(速報値)、サービス業PMI(速報値)、4月リッチモンド連銀製造業指数、3月新築住宅販売件数、24日に3月耐久財受注(速報値)、週次原油在庫、25日に週次新規失業保険申請件数、1-3月期国内総生産(GDP、速報値)、3月中古住宅販売成約指数、26日に3月PCEデフレーター、4月ミシガン大学消費者信頼感指数(確報値)などが予定されている。
主要企業決算では、22日にベライゾン・コミュニケーションズ、23日にGEエアロスペース、ハリバートン、ムーディーズ、フィリップ・モリス・インターナショナル、ゼネラル・モーターズ、インベスコ、ロッキード・マーチン、ノバルティス、スポティファイ・テクノロジー、ビザ、テスラ、24日にボーイング、バイオジェン、CMEグループ、AT&T、フォード・モーター、IBM、ロイズ・バンキング・グループ、メタ・プラットフォームズ、25日にアメリカン航空グループ、キャタピラー、ダウ、アストラゼネカ、アマゾン・ドット・コム、アルファベット、インテル、マイクロソフト、T-モバイル、26日にシェブロン、エクソン・モービルなどが予定されている。《FA》
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