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【どう見るこの株】クオリプスは業績上方修正とパイプラインの順調進捗を手掛かりに再生医療株人気が再燃し急反発
クオリプス<4894>(東証グロース)は、前日18日に50円高の1944円と急反発して引けた。前週末16日に同社取締役で最高技術責任者の澤芳樹大阪大学特任教授が、心疾患治療の進化/深化、再生治療について講演したことを受け、同社が今年11月10日に発表した今2024年3月期の上方修正と、今年11月15日に米国心臓協会(AHA)で発表したヒトiPS心筋細胞シートの治験結果などのパイプラインの順調な進捗などを手掛かりに成長可能性を見直して再生医療ベンチャー株買いが再燃した。テクニカル的にも、25日移動平均線が、75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現し上昇トレンド転換を示唆しておりフォローの材料視されている。
■ヒトへの初のiPS心筋細胞シート移植で安全性、可能性を米学会報告
同社は、大阪大学発の再生医療ベンチャーとして今年6月27日にIPO(新規株式公開)されたばかりで、今3月期業績は、IPO時予想より売り上げを1億8300万円引き下げたが、逆に営業利益を1億5100万円、経常利益を1億4700万円、純利益を1億4900万円それぞれ引き上げ、売り上げ3200万円(前期は2億1500万円)、営業利益10億5900万円の赤字(同4億5000万円の赤字)、経常利益10億9900万円の赤字(同4億5000万円の赤字)、純利益11億円の赤字(同4億5200万円の赤字)と連続赤字幅を縮小させる。売り上げは、CDMO(細胞培養加工施設製造開発受託)事業で顧客の研究開発スケージュールの見直しにより予定していた売り上げが先送りになったことが要因となった。ただ利益は、固定費を含む経費の削減に加え経費のコントロールを徹底させたことが赤字縮小につながった。
一方、パイプラインの進捗では現在、ヒトiPS心筋細胞シートをヒトの心臓に初めて移植して虚血性心疾患(ICM)を治療する試験を8症例推進しているが、世界で心血管外科で最も権威のあるAHAに河村拡史大阪大学大学院医学研究部心臓血管外科助教が、このうち3症例の安全性の確認や今後の可能性につて口頭報告した。同細胞シートは、重症心不全患者向けに2025年中の薬事承認を目指している。また同社は、経済産業省が、米国シリコンバレーに開設したビジネス拠点にも入居しており、心筋細胞シートの製造販売承認取得に向け弾みをつける。
■最高値調整幅の3分の1戻しでGCを示現して半値戻し、全値戻しを目指す
株価は、公開価格1560円でIPOされ1680円で初値をつけ上場来安値1287円と下ぶれたが、2日連続のストップ高を交えて上場来高値2800円まで買い進まれる高人気となった。同高値後は、東証グロ-ス市場全般の人気離散もあって1443円まで調整する場面もあったが、業績上方修正、米国シリコンバレー進出、米学会発表などの好材料が続いて2228円までリバウンドし、25日線が75日線を上抜くGCを示現して上昇トレンド転換を示唆した。ヒストリカル的にも上場来高値から直近安値までの調整幅の3分の1戻しを達成しており、次は半値戻しの2121円、さらに全値戻しと進もう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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