旧ジャニーズ事務所、新会社名が決定して・・「どうなる?」

2023年12月11日 17:48

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 8日、SMILE-UP.(スマイルアップ・旧ジャニーズ事務所)はタレントのマネージメントやエージェント業務を行う新会社の会社名を「STARTO ENTERTAINMENT(スタートエンターテイメント)」に決定したと発表した。

 新会社は資本金1000万円で10月17日に設立済みだったが、社名の決定にファンクラブ会員からの公募を導入したため、2カ月近い日数を要した。「STARTO」とは「STAR(スター)+とTO(未来へ向かう)」を組み合わせた造語で、新社名には14万156件の応募があり、「STARTO」に類する応募は11件だった。新会社の資本金出資者に旧ジャニーズ事務所創業一族である藤島ジュリー景子氏等は一切含まれておらず、経営にも関与しない。

 新会社の代表取締役最高経営責任者(CEO)には福田淳氏が就いた。福田氏はソニー・ピクチャーズエンタテインメントを経て、コンサルティング会社のスピーディを率いている。

 スピーディは女優「のん」(旧能年玲奈さん)とエージェント契約を結んでいる通り、旧来の日本のメディアや閉鎖的な芸能界の体質に批判的なスタンスを取っていたので、性加害問題で満身創痍状態になった旧ジャニーズのイメージ払拭に適任との判断があったと見られる。

 当初、芸能界からの引退を宣言して旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の社長に就任した東山紀之氏を新会社の社長に擬す向きもあったが、イメージ刷新等の観点から、敢えて芸能界本流のしがらみの無い福田氏に決定したようだ。旧ジャニーズの再建を期して、火中の栗を拾う男気を見せた東山氏にとっては、不本意な締め括りになったかも知れない。

 現在、旧ジャニーズ事務所の所属タレントは、節操の無いマスコミの「手のひら返し」に遭って、出番が無い状態だ。年末恒例の紅白歌合戦からも締め出されて、性加害問題の被害者だったのに加えて出番も無いという、踏んだり蹴ったりの境遇にある。

 旧ジャニーズ事務所はマネージメント契約一辺倒で、タレントを厳しく管理していたが、STARTO ENTERTAINMENTではエージェント契約の選択も可能になる。タレントの実入りは増えるが、負担も増える。自分で選択出来るようになるだけで、今までと違うことが実感出来る筈だ。新会社を速やかに軌道に乗せて、心待ちにしているファンに報いてもらいたい。(記事:矢牧滋夫・記事一覧を見る

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