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【QAあり】オーケーエム、上期の売上高は過去最高を更新 未燃アンモニア処理装置用バルブの開発を完了
【QAあり】オーケーエム、上期の売上高は過去最高を更新 未燃アンモニア処理装置用バルブの開発を完了[写真拡大]
目次
奥村晋一氏(以下、奥村):株式会社オーケーエム代表取締役社長の奥村でございます。どうぞよろしくお願いいたします。本日は、スライドに記載の1点目から4点目までをご説明します。まずは私から、弊社概要と事業の特徴についてお話しします。
PURPOSE
パーパスについてです。当社の存在意義は「いい流れをつくる。」です。私たちは、目に見えるもの、見えないもの、世の中の流体、ステークホルダーのみなさまの思いや考えをつないでいます。
社会の課題や環境問題などを考え、働きやすく暮らしやすい世の中にしていくことに貢献したいと考えており、社是にある「独創的な技術」で、社内・お客さま・社会にいい流れをつくっていきます。
社是
社是を4つ掲げています。こちらは昭和48年に制定しており、現在に至るまでしっかりと運用しています。
1つ目は「独創的な技術」です。こちらは製品・技術・設計の開発だけではなく、製造・販売・管理のすべてのプロセスで、たとえ小さくても独創的な技術を発揮し、工夫・改善・ノウハウを織り込みます。
2つ目は「最高の品質 最低の資源消費」です。できるだけ少ない資源消費で、安定的に高品質の製品を提供します。お客さまに喜ばれる商品創りを行うことで、顧客満足度の向上を図ります。
3つ目は「余裕ある生活と豊かな心」です。この会社を担っている従業員の物心両面での幸せを追求し、社員満足度の向上を図ります。
4つ目は「地域社会に貢献する」です。こちらは、弊社グループを取り巻く社会と株主のみなさまの満足度の向上です。
バルブとは?
バルブについて簡単にご説明します。バルブとは、水や空気などの流体を「流す」「止める」「絞る」「調節する」ための機能を持ったものです。生活インフラや産業インフラを支える配管システムには、必ず使われています。
スライド左下の絵のとおり、高層ビルや工場などの建築物、水道、船など、ありとあらゆる業界で使用されています。
オーケーエムの主要製品
オーケーエムの主要製品についてです。主にバタフライバルブ、ナイフゲートバルブ、ピンチバルブです。
バタフライバルブは、売上の84パーセントを占めています。スライド左側の写真のように、輪っかの中に円盤を配置し、そちらを90度開閉することによって、流体を流す、止める、調節する、絞るなどの動作を行うことができます。
ナイフゲートバルブには、同じく輪っかの中のプレートを出し入れすることによって、流体を流し、止めることができます。
ピンチバルブは、ゴムチューブを潰して流体を止め、解放して流します。
これら3つを主要製品として世の中に提供しています。非常に小さなものであれば25ミリ、40ミリぐらいのものから、2メートルぐらいの大きな配管に取り付けられるものまでそろっています。
流れるものにおいても、水、空気、ガス、あるいはドロドロしたスラリー状のものなど、さまざまなものに対応します。また、カタログに載っているような標準的なバルブだけではなくて、お客さまの細かいニーズに合わせたカスタマイズバルブを提供しています。
オーケーエムの強み
弊社の強みは3つあります。1つ目が、営業・マーケティングに関してです。従来、かなり広い業界に対し、時代・業界・市場のトレンドを素早く察知し、それぞれのお客さまのニーズに合わせた製品を開発して提供してきました。
幅広い業界・市場に提供しているため、さまざまな流体を経験しており、それぞれにマッチした製品をカスタマイズして出しています。これまで、クレームや不具合なども併せた多くの業界の流体制御の情報を蓄積してきました。その情報を次の開発あるいは営業・販売する時にお客さまへ提供するなど、常に活かすことを強みにしています。
2つ目は、製品開発機能です。このようなカスタマイズバルブをラインナップするためには、製品の開発・設計において実地試験が重要です。お客さまが使う条件、環境、流体をできるだけ弊社の実験室で再現して、製品のテストを積み重ねています。
その中で得られたデータを蓄積し、次の開発に活かします。あるいはトラブルが起こったときに、そのデータをお客さまに提供していけることが強みです。
3つ目は、製品ラインナップです。流体としては、水や、水の中でも例えば酸性のもの、アルカリ性のもの、あるいは油、また固体が流れることもあります。さらに、液体の中に粒子などの粒が混じったスラリー状のもの等、いろいろな流体があります。
また、温度が高い・低い、圧力が高い・低いなど、お客さまの多様な流体にマッチしたバルブのカスタマイズ製品を提供し、短納期で出していきます。弊社が持つバルブの機種は、20機種ほどしかありません。しかし、そちらにサイズを掛け合わせます。
さらにサイズだけではなく、ステンレス、ゴム、テフロン、アルミなど、その流体にマッチした材質を掛け合わせます。そしてバルブを動かす手段は、手、電気、モーター、空気圧、油圧などです。これらを掛け合わせることで、標準的なラインナップでも10万種類に上ります。
そこに個別の開発設計を加えると、無限大になるのではないかと認識しています。このラインナップをできる限り短納期でお客さまに提供していくことが我々の強みです。
競争優位性を発揮した成功事例
時代に合わせたカスタマイズバルブを提供し、お客さまに評価をいただいた事例についてご紹介します。
1950年代においては、スラリー状の流体である紙パルプのプラント向けにカスタマイズしたナイフゲートバルブを提供しました。こちらはお客さまに評価をいただき、現在も販売を継続しています。
首都圏で高層ビルが多く建設されるようになった1980年代には、そこに使われる空調用のバルブを提供しました。1ヶ所で熱を作ってそれぞれの地域に供給する地域冷暖房向けの空調用バルブで、細かく制御できるバルブを開発し、お客さまに評価をいただきました。
2000年代には、造船向けのバルブを販売しました。船にもいろいろな機種があり、それぞれのニーズや要求のスペックがあります。そちらに合わせたカスタマイズ製品を提供して、造船業界でも評価をいただいています。
2013年以降では、船舶排ガス用のバルブを開発してお客さまに評価をいただいており、業績にもしっかりと寄与しています。
世界シェアの40%超を占める船舶排ガス用バルブ
今お話しした船舶排ガス用のバルブについてご説明します。こちらは、船舶に使われるエンジンから排出されるガスの中のNOx(窒素酸化物)を処理し、除去するための装置に使われる大型のバルブです。大きさは、直径で1メートルから、大きいものでは1.5メートルくらいまでのバルブが必要になってきます。
現在は、窒素を除去する装置を搭載した船の比率が増えています。したがって、このバルブの需要もまだ増加傾向にあり、業績にますます寄与すると考えています。以上で会社概要と弊社の特徴に関するご説明を終わります。
2024年3月期第2四半期トピックス
木田清氏:2024年3月期第2四半期の決算概要と、2024年3月期の業績予想をご報告します。まずは、2024年3月期第2四半期のトピックスです。
1つ目に、脱炭素社会に向けた製品の開発を推進し、アンモニア燃料船に搭載される未燃アンモニア除去装置用のバルブの開発が完了しました。現在、試験搭載に向けて準備を進めています。
2つ目に、ベトナムの発電所および製鉄所の大型案件に納入することができました。
3つ目に、国内工場の工数不足を受けて、海外生産拠点への生産移管を含めた生産体制の見直しを図りました。
4つ目は、外部環境についてです。海運の脱炭素化に向けて、国際エネルギー機関はアンモニア燃料が主要な役割を担うと発表しました。弊社としても、アンモニア用バルブの開発を加速していきます。
5つ目に、営業支援ツールを導入しました。従来属人化していた顧客情報を一元化して効率改善しました。販売ノウハウを蓄積し、新たな販売体制を構築していきます。
2024年3月期第2四半期決算サマリー
2024年3月期第2四半期の決算サマリーです。売上高は44億4,600万円、営業利益は2億8,800万円、経常利益は3億3,500万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億3,100万円となりました。売上高および営業利益は予算比で未達となりましたが、陸用・舶用ともに売上高は前年同期比で増加しました。
第2四半期は、大口案件の売上があったものの中小案件が少なく、利益面で厳しい四半期となりました。また、原材料の高止まり、販売費及び一般管理費の増加が営業利益と経常利益を押し下げました。財政状況はスライドに記載のとおりです。
経常利益増減分析
経常利益の増減分析です。経常利益は前年同期比マイナス9パーセントの3,400万円減となりました。今期予算比に対しては111パーセントで推移しています。
売上高は前年同期比では増加となりましたが、陸用市場における第2四半期の売上の伸びが想定を下回りました。また、コロナ禍の供給網の混乱に対応した在庫の積み上げ分を見直し、商品仕入れを減少させました。しかし、材料費や外注加工費は増加しています。
売上高構成(市場、業界別)
市場および業界別の売上高構成についてです。連結売上高の市場別構成比は、陸用市場が49パーセント、舶用市場が51パーセントと、従来と同様の比率で推移しています。
単体の売上高としては、陸用市場の売上が前年同期比で微減となったため、舶用市場の構成比が54パーセントとなっています。船舶排ガス用バルブは堅調に推移しており、新造船向けの一般弁も徐々に動きが出てきています。
建築設備業界は、今期が納入の谷間となることを期初より見込んでおり、その結果として前年比で21.3パーセントの減少となりました。
売上高構成(地域別)
地域別の売上高構成比です。海外売上高の構成比は、韓国向けの船舶排ガス用バルブの価格競争に加えて、バルブのサイズやエンジンが小型化するタイミングとなり、大きく減少しました。
中国では、全体的に経済失速の影響があるものの、半導体工場向け大型水処理案件が取り込めており、前年同期比では微減で推移しています。
売上高、受注高、受注残(市場別、単体)
売上高、受注高、受注残の四半期ごとの推移です。売上高は第2四半期で伸び悩んでいますが、スライドのグラフが示すように、こちらは過去2年と同様の傾向となっています。受注高は前年度の第4四半期を底として、現在は増加傾向にあります。
受注残は第2四半期末で42億1,300万円と過去最高となり、そのうち8割が今期分の受注残として残っています。
貸借対照表
貸借対照表です。2023年3月末と比較すると、資産合計、負債合計とも横ばいで推移しています。
キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローです。スライドに記載のとおり、手形の割引やファクタリングの一部廃止による売上債権の増加を受け、営業キャッシュ・フローが減少しました。
2024年3月期 業績予想サマリー
2024年3月期の業績予想についてです。売上高は100億円、営業利益は7億2,500万円、経常利益は7億4,000万円、親会社に帰属する当期純利益は5億円、1株当たりの配当は35円を見込んでいます。
経常利益増減分析
経常利益の増減分析です。売上高は増加するものの、売上原価や販管費の増加などにより減益の見込みとなっています。
2024年3月期 業績予想に対する進捗率
2024年3月期の業績予想に対する進捗率は、スライドに示したとおりです。
営業利益の進捗率低下について
営業利益の進捗率低下についてです。第1四半期は当社の強みであるカスタマイズ製品の販売が伸びましたが、第2四半期は工数不足による生産調整を行ったため、利益が確保できる短納期要求品を取り込めませんでした。
しかし、現在は生産体制を見直し、柔軟に対応できる体制へと回復しています。加えて、受注残も順調に積み上がっているため、第3四半期以降は期初予想を達成するべく取り組んでいきます。
以上、2024年3月期第2四半期の業績と2024年3月期の業績予想をご説明しました。
中長期ビジョンと中期経営計画の位置づけ
奥村:私から、中期経営計画の進捗を含めた成長戦略についてご説明します。
スライドは、中長期ビジョンと中期経営計画の位置づけを示しています。「Create 200」は、2031年3月期に連結売上高200億円を目指すビジョンです。その実現のために、既存分野の拡大はもちろん、新規の分野や業界へも展開を行っていきます。
現在いろいろなニュースで取り上げられているクリーンエネルギーへの移行に関連しては、環境対策の推進などに伴い、新しい流体へのニーズが高まっています。そちらへの対応として、マーケティングやカスタマイズ製品の開発・設計、製造の拡充をしていきます。
当社のコアであるバルブを中心に、そのほかの流体制御機器あるいはシステムも視野に入れ、事業を開拓していきます。
また、現在は五月雨式に注文をいただいているバルブのメンテナンスに関しても、受身ではなく提案型に変革し、積極的にメンテナンス需要を取り込んでいきます。そして、新たな事業を成長させる過程で足りないピースに関しては、M&Aも視野に入れて検討していきます。
第1次中期経営計画は、「Create 200」の実現に向けた変革のための最終段階と位置づけて、活動を展開しています。
事業を取り巻く環境
バルブ事業を取り巻く外部環境についてです。今年2月に、日本政府が「GX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針」を閣議決定しました。
基本方針の中には、カーボンニュートラルや脱炭素社会に向けて、今後10年を見据えた技術的なロードマップが示されています。そこでは、低炭素の燃料として天然ガス、脱炭素の燃料としてアンモニア、水素への転換について、はっきりと言及されています。さらに今年8月には、GX予算として総額2兆円を超える概算要求がありました。
このように、低炭素、脱炭素に向けたクリーンエネルギーへのシフトが加速しています。海運業界や造船業界のトレンドも同様に「脱炭素・低炭素」がキーワードです。バルブ・流体制御業界も、このトレンドにしっかり乗っています。
こちらに伴いバルブのニーズも変化してきており、新たなカスタマイズの要求が出てくると考えています。当社においても、このニーズの変化を先回りして確実に捉え、カスタマイズバルブの開発・設計を進めていきます。
第1次中期経営計画方針
第1次中期経営計画の基本方針です。脱炭素化に向けたクリーンエネルギー市場を含む成長市場に対応し、新商品の開発と、生産も含めた販売体制を確立していきます。
基本経営戦略
この基本方針を受け、4つの経営戦略を展開していきます。戦略Ⅰは「成長市場に対応できる新商品開発と販売体制を確立する」で、4つの施策を展開します。
施策①は「脱炭素社会向け製品の研究開発」で、水素燃料やアンモニア燃料、CO2の回収に向けた製品の開発を進めています。
施策②は「低炭素社会向け製品の販売展開」です。こちらは天然ガス燃料向けの施策であり、極低温用バルブの販売を促進します。
施策③は「船舶排ガス用バルブ製造・販売の強化」です。こちらについては、品質安定やコストダウンも含めた製品の改良を進めており、販売促進に向けて営業を鋭意展開しています。
施策④は「新たな販売体制の構築」です。販売方法をシステマチックにしていくため、組織的に情報収集・情報共有をして、マーケティングから販売を「点から面へ」展開するような活動を進めています。
戦略Ⅱは「既存の商品力を強化する」です。既存のゴムシート式のバタフライバルブを含めて、さらなる品質の安定やコストの改善に向けて開発・設計をしています。
戦略Ⅲは「企業風土を変革し、サステナブルに成長・発展する」です。ガバナンスの向上、サステナビリティをめぐる課題への取り組みを、経営計画にしっかり織り込んでいます。
戦略Ⅳは「社員満足度を向上させる」です。施策①が「人材育成の加速化」、施策②が「ワーク・ライフ・バランスの推進」です。本日は質疑応答の時間を考慮し、代表的な施策の進捗についてご説明します。
代表的な施策の進捗①
戦略Ⅰの施策①「脱炭素社会向け製品の研究開発」についてです。海運業界において、IMO(国際海事機関)は温室効果ガス(GHG)の削減目標を定め、推進しています。脱炭素社会の実現に向けた船舶用燃料として、アンモニアの使用が想定されており、現在はアンモニアにマッチしたコンパクトなバルブを開発しています。
また、アンモニアは非常に毒性が強いため、アンモニアを外部に漏らさず内部にしっかり留められるようなバルブの開発を進めています。こちらは現在、今年度のフィールド試験に向けて開発を進めている状況です。
戦略Ⅰの施策②「低炭素社会向け製品の販売展開」は、脱炭素社会の前段となる低炭素社会に関連しています。海運業界では、低炭素社会の実現に向け、燃料を重油から天然ガスへ移行する取り組みが世界的に推進されています。
当社が現在製造・販売を展開しているのは、天然ガスが燃料の船舶に使われる極低温用バルブです。こちらは、先期で6隻分の納入を行いました。今期は8隻分をすでに納入しています。
現在は、さらなる受注拡大に向けて販売活動を推進しています。生産面では、極低温用バルブの品質安定およびコストダウンに取り組んでいます。
代表的な施策の進捗②
戦略Ⅰの施策④「新たな販売体制の構築」についての取り組みをご紹介します。9月に開催されたプラント関連の展示会「INCHEM TOKYO 2023」に出展しました。こちらでは、すでに市場に投入しているLNG用極低温用バルブの展示のほか、現在開発を進めているアンモニア用や液化水素用バルブの開発への取り組みについてご紹介しました。
また、通信機能を搭載したバルブの参考出展も行いました。こちらはバルブがハブになり、バルブの動作回数やバルブの状態を遠隔で監視できる機能を備えたものです。
以前の展示会では既存製品の販売拡大を目論んでいましたが、「INCHEM TOKYO 2023」では新たなニーズの探索に主眼を置き、潜在顧客へのアプローチを鋭意進めているところです。
戦略Ⅲの施策①「ガバナンス向上」については、IR活動を強化しています。今年8月には個人投資家向けの説明会を実施しました。より多くの投資家のみなさまに当社を知っていただくために、引き続き積極的なイベント参加や情報発信を行っていきます。
また、海外子会社におけるコンプライアンス強化としては、海外子会社の全社員に向けてトップメッセージを発信し、コンプライアンス研修を継続的に実施しています。中国子会社のメンバーからは「非常に勉強になる」「認識を新たにした」という意見も上がっており、今後も継続して意識向上に努めていきたいと考えています。
投資戦略
投資戦略についてです。現在は、液化水素、アンモニア、CO2・炭酸ガス用のバルブ、および既存製品の開発・設計・生産管理の見直しを進めています。設備投資の更新なども計画しており、今後も積極的な投資を行っていく予定です。
サステナビリティへの取り組みについて
サステナビリティへの取り組みについてです。当社では創業時から、パーパスや社是に掲げているように、事業活動の中で企業に求められる「サステナブルの精神」を体現してきました。バルブの製造・供給、社会貢献活動、社内の環境整備等に関してマテリアリティを設定し、サステナビリティへの取り組みを推進しています。
ESGへの取り組み(サステナビリティ戦略)
ESGへの取り組みについてです。当社の製品やサービスを通じた社会貢献のほか、地域での活動や社内活動によってESG課題の解決に貢献していきたいと考えています。
各種取り組みに対する評価
当社の事業活動や地域貢献活動について、国や滋賀県からいただいた各種評価をスライドにまとめています。
株主還元と今後のIR方針について
株主還元については、研究開発や設備の充実を図りつつ、配当性向30パーセントをめどに安定的な配当を行う方針です。2024年3月期の普通配当は35円を予想しています。
また、より多くの一般投資家や機関投資家のみなさまに当社を知っていただけるように、積極的なIR活動を展開していきます。
当社は引き続き、お客さまの流体制御ニーズに細かくお応えすることで事業を発展させていきます。それにより顧客・社員・株主さまの満足度をさらに向上させ、持続可能な世界に貢献していきます。ご説明は以上です。ありがとうございました。
質疑応答:国内工場における一時的な工数不足の原因について
司会者:「国内工場で一時的な工数不足になった理由を教えてください。今後の生産に問題はないのでしょうか?」というご質問です。
奥村:原因は2つあります。1つ目は、以前から生産を外部委託していた協力会社が事業を縮小することになり、新たな協力会社の探索に時間を要したことです。2つ目は、1つ目の原因に伴って社内工場の工数が上限に近い状態になったため、一時的に受注および生産調整を行ったことです。
現在は新たな協力会社が見つかり、問題なく稼働しています。社内工場においても必要人員を確保し、工数不足は解消されました。そのため、短納期の受注も含めて通常どおりに鋭意営業を進めています。
質疑応答:資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取り組みについて
司会者:「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、どのような取り組みを検討されていますか?」というご質問です。
奥村:資本コストへの取り組みについては、外部の専門家を招いて知見を吸収しながら、取締役会で議論を進めているところです。今年度中には何らかの方針を開示できるよう準備を進めていますが、開示することが目的ではなく、あくまで株主さまの満足度や企業価値の向上を目指して議論を行っています。
質疑応答:2031年3月期の売上高目標の達成について
司会者:「2024年3月期の業績予想が中期経営計画『Create 200』の目標値を下回っていますが、2031年3月期に売上高200億円を達成できるのでしょうか?」というご質問です。
奥村:現在の業績が第1次中期経営計画の当初目標値を下回っていることは十分認識しています。ご期待に沿えず申し訳ありません。
しかし、外部環境においては、脱炭素やクリーンエネルギーへの移行ニーズが非常に高まっています。お客さまも盛んに投資をされており、政府の予算も下りることを考えれば、十分に期待が持てると思っています。
今後は、開発・マーケティング施策を着実に打ち、「Create 200」の達成に向けて成長を続けていきたいと考えています。
質疑応答:未燃アンモニア除去装置用バルブの試験搭載について
司会者:「開発が完了した未燃アンモニア除去装置用バルブについて、試験搭載の時期と搭載する船の造船会社を教えてください」というご質問です。
奥村:未燃アンモニア除去装置用バルブはお客さまに納品したばかりですので、おそらくこの1年のうちに試験搭載が始まるのではないかと思います。納入先については、お客さまの機密情報等もありますので開示は控えます。みなさまにはまた時機を見てお知らせしたいと思います。
質疑応答:売上高200億円を達成した場合のGX関連製品の売上比率について
司会者:「2031年3月期に売上高200億円を達成した場合、アンモニアや水素などのGX関連製品の売上比率はどうなるイメージでしょうか?」というご質問です。
奥村:アンモニアや水素バルブの現在の市場規模は、数十億円だと睨んでいます。そのため、数十億円規模のかさ上げができると考えています。マーケティングや開発が進むにつれて、より具体的な数字をお知らせできるかと思います。
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