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28日の香港市場概況:ハンセン1.4%安で反落、マカオ・カジノに売り
*18:00JST 28日の香港市場概況:ハンセン1.4%安で反落、マカオ・カジノに売り
28日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比238.84ポイント(1.36%)安の17373.03ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が79.28ポイント(1.31%)安の5990.56ポイントとそろって反落した。ハンセン指数は年初来安値を再び更新している。売買代金は801億8440万香港ドルと低水準が続いた(27日は759億3470香港ドル)。
外部環境の不透明感が改めて意識される流れ。米金融引き締めの長期化観測が強まる中、昨夜の米債券市場では、米10年債利回りが2007年10月以来の高水準で推移した。米連邦準備理事会(FRB)高官からは、金利高止まりを示唆する発言が相次いでいる。買い手控えのスタンスも強まった。中国では29日に9月の財新中国製造業PMI(民間集計)、財新中国サービス業PMI(同)、30日に9月の製造業PMI(国家統計局などが集計)、非製造業PMI(同)が報告される予定。また、中国本土はあす29日、中秋節・国慶節の大型連休(10月6日まで、香港は10月2日休場)に入る。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、マカオ・カジノの銀河娯楽集団(27/HK)が5.7%安、同じくカジノの金沙中国(1928/HK)が4.8%安、オンライン医療の京東健康(6618/HK)が4.0%安と下げが目立った。
セクター別では、中国の不動産が総じて安い。旭輝HD(884/HK)が11.1%、中国奥園集団(3883/HK)が7.3%、龍湖集団HD(960/HK)が2.9%、碧桂園HD(2007/HK)が2.2%ずつ下落した。物件販売や債務問題の不透明感が依然としてくすぶっている。また、中国恒大集団(3333/HK)とその上場子会社が理由を開示せずに売買を一時停止したことも不安材料。同社を巡っては、創業者で取締役会主席の許家印氏が警察当局によって軟禁状態に置かれているもよう――などと伝えられたほか、今月25日期限の人民元建て社債が償還不能に陥ったことも明らかにされている。
エアラインや代理店の旅行関連セクターもさえない。中国南方航空(1055/HK)が2.9%安、国泰航空(293/HK)が1.9%安、中国国際航空(753/HK)が1.5%安、同程旅行HD(780/HK)が2.2%安、携程集団(9961/HK)が1.9%安で引けた。
半面、海運セクターは物色される。中遠海運能源運輸(1138/HK)が2.6%、東方海外(316/HK)が1.7%、海豊国際HD(1308/HK)が1.4%、中遠海運HD(1919/HK)が1.3%ずつ上昇した。
一方、本土市場は小幅に続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.10%高の3110.48ポイントで取引を終了した。ハイテク株が高い。不動産株、自動車株、インフラ関連株、エネルギー株、銀行株、公益株、運輸株なども買われた。半面、酒造・食品株は安い。医薬株、メディア・娯楽株、保険・証券株も売られた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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