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11日の香港市場概況:ハンセン0.6%安で4日続落、不動産セクター下げ主導
*18:00JST 11日の香港市場概況:ハンセン0.6%安で4日続落、不動産セクター下げ主導
連休明け11日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比105.62ポイント(0.58%)安の18096.45ポイントと4日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)も15.95ポイント(0.25%)安の6298.72ポイントと続落した。売買代金は1244億8280万香港ドルに拡大している(7日は868億4600万香港ドル)。
米金融引き締めの長期が不安視される流れ。原油相場の先高観が広がる中、インフレの高止まりが警戒され、当局は今回の利上げサイクルを終了するとの期待も後退した。米債券市場では、米10年債利回りが上昇基調を再び強めている。金融政策で米国に追随する香港では、域内金利の上昇圧力が高まると懸念された。また、ハイテク分野などを巡り、米国と中国が対立していることも引き続き重しとなっている。一方、8月の中国金融統計が取引時間中に公表され、人民元建ての新規融資が予想を上回った。また、当局が過度な人民元安をけん制する発言をする中、11日の外国為替市場では対米ドルの人民元が大幅な元高に転じて推移している。香港の各指数は引けにかけて下げ幅を縮小させた。(亜州リサーチ編集部)
香港・本土の不動産セクターに売りが先行。ハンセン指数の構成銘柄では、新鴻基地産発展(16/HK)が9.5%安、新世界発展(17/HK)が6.1%安、恒基兆業地産(12/HK)が4.0%安、龍湖集団HD(960/HK)が3.8%安、中国海外発展(688/HK)が2.7%安と下げが目立った。域内の主要銀行が不動産ローン引き上げを計画している――などと報道されたことがネガティブ。新鴻基地産発展については、通期決算が小幅ながら減益だった(前年比6.5%減)ことも売り材料視されている。
天然ガス関連の銘柄群も安い。中国燃気HD(384/HK)が6.3%、華潤燃気HD(1193/HK)が3.0%、新奥能源HD(2688/HK)が2.4%、昆侖能源(135/HK)が2.1%ずつ下落した。
宅配や荷役など物流関連の銘柄群も安い。嘉里物流聯網(636/HK)が3.3%安、深セン国際HD(152/HK)が2.4%安、中国外運(598/HK)と中通快逓(開曼)(2057/HK)がそろって1.1%安と値を下げた。
半面、医薬品セクターは高い。緑葉製薬集団(2186/HK)が7.8%、百済神州(6160/HK)が4.3%、康希諾生物(6185/HK)が3.5%、中国生物製薬(1177/HK)が3.1%ずつ上昇した。
中国証券セクターも物色される。中信証券(6030/HK)が5.7%高、華泰証券(6886/HK)が2.7%高、中信建投証券(6066/HK)と海通証券(6837/HK)がそろって2.5%高で取引を終えた。
一方、本土市場は3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.84%高の3142.78ポイントで取引を終了した。医薬株が高い。消費関連株、ハイテク株、エネルギー株、素材株、インフラ関連株、不動産株、金融株、運輸株なども買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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