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3日の香港市場概況:ハンセン0.5%安で3日続落、中国証券・保険株は逆行高
*18:00JST 3日の香港市場概況:ハンセン0.5%安で3日続落、中国証券・保険株は逆行高
3日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前日比96.51ポイント(0.49%)安の19420.87ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が17.21ポイント(0.26%)安の6652.16ポイントとそろって3日続落した。売買代金は1011億6240万香港ドルとなっている(2日は1133億6190万香港ドル)。
投資家の慎重スタンスが続く流れ。中国の景気不安や米国債の格下げ、米金利高などが引き続き売り材料視されている。昨夜の米債券市場では、利上げサイクル終了の期待が後退し、米10年債利回りが一段と上昇した(一時、約9カ月ぶりの高水準)。ただ、下値は限定されている。中国経済対策の期待感が支えだ。市場では「8月中旬にも預金準備率が引き下げられる可能性がある」との観測も流れている。指数はプラス圏で推移する場面もあった。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、ビール大手の百威亜太HD(バドワイザー・ブリューイング・カンパニーAPAC:1876/HK)が4.1%安、不動産管理サービスの碧桂園服務HD(6098/HK)が2.5%安、石油グループ大手の中国石油天然気(857/HK)が2.1%安と下げが目立った。百威亜太については、中間期の8%減益などが嫌気されている。
セクター別では、香港に拠点を置く金融が安い。プルーデンシャル(2378/HK)が3.1%、HSBC(5/HK)が2.0%、恒生銀行(11/HK)が1.7%、渣打集団(スタンダード・チャータード:2888/HK)が1.4%、中銀香港(2388/HK)が1.1%ずつ下落した。
石油セクターもさえない。上記した中国石油天然気のほか、中国石油化工(386/HK)と中国海洋石油(883/HK)がそろって1.6%安、中海油田服務(2883/HK)が1.3%安で引けた。原油安が逆風。昨夜のNY市場では、WTI原油先物が2.3%安と続落した。
半面、中国の証券・保険セクターは高い。国聯証券(1456/HK)が16.8%、華泰証券(6886/HK)が2.2%、中国人民財産保険(2328/HK)が3.5%、新華人寿保険(1336/HK)が1.4%ずつ上昇した。本土株の先高観が改めて意識されている。中国共産党は24日の中央政治局会議で、今年下半期に「資本市場を活性化させ、投資家の信頼感を高める」方針を示した。
マカオ・カジノの銘柄群もしっかり。美高梅中国HD(MGMチャイナ・ホールディングス:2282/HK)が7.1%高、澳門博彩HD(SJMホールディングス:880/HK)が4.9%高、永利澳門(ウィン・マカオ:1128/HK)が2.8%高で取引を終えた。業績改善の期待が高まっている。マカオ政府は1日、今年7月の域内カジノ売上高が166億6200万パタカ(約2970億円)に上ったと報告した。前年同月の3億9800万パタカから42倍に急拡大したという。
一方、本土市場は3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.58%高の3280.46ポイントで取引を終了した。金融株が高い。不動産株、医薬品株、発電株、食品・酒造株なども買われた。半面、自動車株は安い。エネルギー株、素材株、運輸株、メディア・娯楽株も売られた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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