関連記事
5日の中国本土市場概況:上海総合0.7%安で4日ぶり反落、レアアース・非鉄は逆行高
*16:48JST 5日の中国本土市場概況:上海総合0.7%安で4日ぶり反落、レアアース・非鉄は逆行高
5日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比22.40ポイント(0.69%)安の3222.95ポイントと4日ぶりに反落した。
投資家の慎重スタンスが高まる流れ。対外関係の悪化や中国景気の回復遅れが懸念されている。欧州連合(EU)の外交トップ、ボレル副委員長が来週予定していた訪中について、中国政府が延期したことが4日分かった。理由は明らかにされていない。足もとでは、半導体分野などを巡り、米国を中心とした西側諸国と中国の間で、摩擦が強まっている。また、取引時間中に公表された6月の財新中国サービス業PMI(民間による)は53.9となり、市場予想(56.2)以上に前月(57.1)から低下。足もとでは、予想を下回る経済指標の発表が相次いでいる。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。人民元安の進行が一服する中、資金流出の警戒感が薄れていることもプラスだ。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ハイテクの下げが目立つ。スーパーコンピューター世界大手の曙光信息産業(603019/SH)が4.1%安、電子部品メーカー大手の環旭電子(601231/SH)が4.0%安、産業向けIoT事業の富士康工業互聯網(601138/SH)が2.9%安、薄膜コンデンサ中国最大手の廈門法拉電子(600563/SH)が2.5%安、LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が1.8%安で取引を終えた。
消費関連株もさえない。食品の仏山市海天調味食品(603288/SH)が2.5%、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が2.1%、自動車の長城汽車(601633/SH)が1.8%、酒造の山西杏花村フェン酒(600809/SH)と百貨店の王府井集団(600859/SH)がそろって1.6%ずつ下落した。エネルギー株、金融株、医薬品株、公益株なども買われている。
半面、レアアース・非鉄の銘柄は高い。中国北方稀土(600111/SH)が8.9%、広晟有色金属(600259/SH)が7.9%、中国アルミ(601600/SH)が2.8%、洛陽モリブデン(603993/SH)が1.3%ずつ上昇した。中国商務部は3日、半導体製造に不可欠なガリウムやゲルマニウムの輸出を制限すると発表。資源株に思惑買いが広がっている。そんほか、不動産株も買われた。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.62ポイント(0.23%)安の269.21ポイント、深センB株指数が5.44ポイント(0.47%)安の1150.41ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》
スポンサードリンク