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12日の香港市場概況:ハンセン0.1%高で4日続伸、本土株指数は0.1%安
*18:00JST 12日の香港市場概況:ハンセン0.1%高で4日続伸、本土株指数は0.1%安
週明け12日の香港市場は、主要80銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比14.36ポイント(0.07%)高の19404.31ポイントと小幅ながら4日続伸する一方、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)は3.64ポイント(0.06%)安の6585.68ポイントと反落した。売買代金は802億5410万香港ドルと低水準が続いている(9日は866億950万香港ドル)。
中国経済対策の期待感が相場を支える流れ。政府系メディアの証券日報は12日、中信証券エコノミストの分析を引用して「中国人民銀行(中央銀行)は今後数カ月内に利下げを実施する公算が高い。早ければ今月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利が引き下げられる」などと報じた。MLF金利は今週15日に発表される。ただ、上値は重い。中国景気の回復遅れが不安視されているほか、中国や米国で重要経済イベントが相次ぐことも買い手控え要因として意識されている。今週は14日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表されるほか、5月の中国経済指標がまとめて公表される予定だ(15日に小売売上高や鉱工業生産など。15日までに金融統計)。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、太陽光発電用ガラス基板メーカーの信義光能HD(968/HK)が2.9%高、旅行サイト中国大手の携程集団(9961/HK)が2.6%高、家電メーカー中国大手の海爾智家(6690/HK)が1.9%高と上げが目立った。
セクター別では、太陽光発電関連が高い。上記した信義光能のほか、福莱特玻璃集団(6865/HK)が7.2%、新特能源(1799/HK)が2.9%、協キン科技HD(3800/HK)が2.7%ずつ上昇した。
自動車セクターの一角も物色される。小鵬汽車(9868/HK)が11.1%高、蔚来集団(9866/HK)が4.7%高、長城汽車(2333/HK)が2.2%高、比亜迪(1211/HK)が1.8%高で取引を終えた。小鵬汽車は12日、9日付で予約販売を開始した新型SUV「G6」について、受付から72時間で予約件数が2万5000件を超えたと報告。ほか、蔚来は、値引きも含む「買い替え優遇策」を発表した。
半面、中国不動産セクターは安い。融創中国HD(1918/HK)が9.0%、広州富力地産(2777/HK)が5.0%、雅居楽集団HD(3383/HK)が4.2%、合景泰富地産HD(1813/HK)が3.8%ずつ下落した。富力地産が公表した5月の営業実績では、成約額が前年同月比で62.3%減少している。
医薬品・医療機器セクターもさえない。緑葉製薬集団(2186/HK)が2.8%安、康希諾生物(6185/HK)が2.3%安、薬明生物技術(2269/HK)が1.7%安、コン博医療HD(2216/HK)が4.8%安、微創医療科学(853/HK)が3.1%安と値を下げた。
一方、本土市場は4日ぶり小反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.08%安の3228.83ポイントで取引を終了した。金融株が安い。発電株、医薬品株、不動産株、海運株、メディア・娯楽株なども売られた。半面、消費関連株は高い。ハイテク株、素材株、石炭株、空運株も買われた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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