29日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高で続伸、石油株に買い

2023年5月29日 17:07

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記事提供元:フィスコ

*17:07JST 29日の中国本土市場概況:上海総合0.3%高で続伸、石油株に買い
週明け29日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前営業日比8.94ポイント(0.28%)高の3221.45ポイントと小幅ながら続伸した。


値ごろ感に着目した買いが継続する流れ。29日の米株先物続伸や、先週末の原油相場反発も好感されている。米国では、米連邦政府の法定債務上限の実質引き上げで与野党が原則合意したことが刺激材料となった。もっとも、上値は限定されている。米中対立の警戒感や、中国の景気不安が重しだ。27日に報告された1〜4月の中国工業企業利益は前年同期比20.6%減。マイナス幅は1〜3月の21.4%減から縮小したものの、依然として低迷が続いている。(亜州リサーチ編集部)


石油株が相場をけん引。中国石油天然気(601857/SH)が7.2%高、中国石油化工(600028/SH)が5.3%高、中国海洋石油(600938/SH)が2.1%高で引けた。そのほか、タンカーの招商局能源運輸(601872/SH)が1.4%高と値を上げている。


発電株も急伸。華電国際電力(600027/SH)がストップ(10.0%)高、華能国際電力(600011/SH)が6.0%高、大唐国際発電(601991/SH)が5.1%高、国電電力発展(600795/SH)が4.5%高で取引を終えた。銀行株、メディア・娯楽株、ハイテク株の一角も買われている。


半面、消費関連株はさえない。自動車の長城汽車(601633/SH)が4.4%、百貨店の王府井集団(600859/SH)が3.1%、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が2.5%、酒造の山西杏花村フェン酒(600809/SH)が1.5%、家電の海爾智家(600690/SH)が1.1%ずつ下落した。素材株、医薬品株、不動産株、保険・証券株も売られている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.10ポイント(0.74%)安の281.52ポイント、深センB株指数が13.11ポイント(1.15%)安の1131.36ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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