概況からBRICsを知ろう 上海総合指数は反落、中国景気の持ち直し遅れが懸念される流れ

2023年5月17日 09:42

印刷

記事提供元:フィスコ

*09:42JST 概況からBRICsを知ろう 上海総合指数は反落、中国景気の持ち直し遅れが懸念される流れ
【ブラジル】ボベスパ指数 108193.68 -0.77%
16日のブラジル株式市場は9日ぶりに反落。主要株価指数のボベスパ指数は前日比835.44 ポイント安(-0.77%)の108193.68で引けた。日中の取引レンジは108,085.20 - 110,151.03となった。

プラス圏でもみ合った後は終盤マイナス圏に転落した。連日の上昇で足元では高値警戒感が強まり、利益確定売りが優勢。また、通貨レアル安もブラジル株の売り圧力を強めた。ほかに、米利上げ懸念の高まりが外資の流出懸念を高めた。

【ロシア】MICEX指数 2633.71 +0.87%
16日のロシア株式市場は続伸。主要株価指数のMOEXロシア指数は前日比22.64ポイント高(+0.87%)の2633.71日で引けた。日中の取引レンジは2,621.59 - 2,655.73となった。

買いが先行した後は上げ幅をやや縮小させ、引けまで狭いレンジでもみ合った。通貨ルーブル安の進行で輸出銘柄に買いが継続した。また、企業の配当期待から対象セクターへの買いも広がった。一方、指数の上値は重い。米追加利上げへの警戒感が再び高まっていることが足かせとなった。

【インド】SENSEX指数 61932.47 -0.66%
16日のインドSENSEX指数は3日ぶりに反落。前日比413.24ポイント安(-0.66%)の61932.47、ナショナル証券取引所の主要50社株価指数ニフティは同112.35ポイント安(-0.61%)の18286.50で取引を終えた

小幅高で寄り付いた後は下げ幅をじりじりと拡大させた。弱い貿易統計が景気の先行き不安を強めた。4月の輸出・輸入増加率(前年同月比)は、それぞれマイナス12.7%、マイナス14.1%となり、引き続きマイナス成長となった。前月はそれぞれマイナス13.9%、マイナス7.9%だった。また、最近の上昇で足元では高値警戒感が強まり、利益確定売り圧力も強まった。

【中国本土】上海総合指数 3290.99 -0.60%
16日の上海総合指数は、主要指標の上海総合指数が前日比19.75ポイント安(-0.60%)の3290.99ポイントと反落した。

中国景気の持ち直し遅れが懸念される流れ。取引時間中に公表された4月の各種経済統計では、小売売上高や鉱工業生産などが事前予想をそろって下回った。これまでに報告された4月の経済指標に関しても、景気鈍化を示唆する内容が相次いでいる。国有企業株のバリュエーション見直しや、経済対策の期待感で指数は小高く推移する場面がみられたものの、引けにかけて下げの勢いを増した。《CS》

関連記事