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31日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高で続伸、ITハイテクに買い
*16:51JST 31日の中国本土市場概況:上海総合0.4%高で続伸、ITハイテクに買い
31日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比11.61ポイント(0.36%)高の3272.86ポイントと続伸した。
前日の好調地合いを継ぐ流れ。中国人民銀行(中央銀行)が連日で厚めの資金供給を実施したことや、中国指標の上振れが材料視された。寄り付き直後に公表された今年3月の中国製造業PMIは51.9で推移し、前月(52.6)から低下したものの、予想(51.6)を上回っている。3カ月連続で景況判断の境目の50を超えた。また、非製造業PMIは58.2に達し、市場予想(55.0)に反し前月(56.3)から加速している。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、ITハイテク関連の上げが目立つ。フィンテック大手の恒生電子(600570/SH)がストップ(10.0%)高、業務ソフト開発大手の用友網絡科技(600588/SH)が5.9%高、インターネット・セキュリティーの三六零安全科技(601360/SH)が3.6%高、パワー半導体の杭州士蘭微電子(600460/SH)が2.8%高、LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が2.3%高で引けた。
医薬品株も高い。天士力医薬集団(600535/SH)が6.0%、広州白雲山医薬集団(600332/SH)が5.2%、人福医薬集団(600079/SH)が3.3%、北京同仁堂(600085/SH)が2.7%ずつ上昇した。
オンラインゲーム関連も物色される。上海上場の吉比特(603444/SH)がストップ(10.0%)高。深セン上場の三七互娯(002555/SZ)が7.1%高、完美世界(002624/SZ)が5.3%高で取引を終えた。相場のテーマとして人工知能(AI)が注目される中、ゲームコンテンツ製作会社にも恩恵があると一部で指摘されている。吉比特については、22年通期決算が減益だったものの、特殊要因を除けば増益だったことが好感されている。通信株、公益株、不動産株、素材株、食品・酒造株なども買われた。
半面、銀行株はさえない。中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が3.5%、中信銀行(601998/SH)が1.8%、中国工商銀行(601398/SH)が1.3%ずつ下落した。各行が公表した決算は概ね堅調だったものの、好感する買いは限定されている。証券株、エネルギー株、軍事関連株、海運株も売られた。銀行やエネルギーなど大型株が軟調に推移する中、上海市場の代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は0.1%逆行安している。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が0.51ポイント(0.17%)高の294.84ポイント、深センB株指数が2.99ポイント(0.25%)高の1191.88ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《CS》
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