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23日の香港市場概況:ハンセン2.3%高で3日続伸、テック指数4.7%急伸
*18:00JST 23日の香港市場概況:ハンセン2.3%高で3日続伸、テック指数4.7%急伸
23日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比458.21ポイント(2.34%)高の20049.64ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が196.47ポイント(2.96%)高の6836.46ポイントとそろって3日続伸した。ハンセン指数は3月8日以来、約2週ぶりに終値ベースで心理的節目の20000ポイントを回復している。売買代金は1363億550万香港ドルに拡大した(22日は1068億6540万香港ドル)。
中国景気の持ち直し期待が強まる流れ。香港で本格化する主要な中国企業の決算報告では、業績改善を示唆する内容が多く、投資家心理を上向かせている。米金融政策の不透明感がくすぶる中、指数は朝方にマイナス圏で推移する場面がみられたものの、徐々に上げ幅を拡大し、引けにかけて一段高となった。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、コンテナ海運大手の東方海外(316/HK)が16.6%高と上げが目立った。同社の通期決算は40%増益となり、配当の増額も予定されている。そのほか、インターネットサービス中国最大手の騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が8.2%高。同社が公表した通期決算は上場来で初めて減収減益となったものの、市場予想ほど悪化せず、10〜12月期では3四半期ぶりに増収だったことが買い安心感につながった。また、同社は配当の増額も予定している。ネット株に買いが広がり、ハンセン科技(テック)指数は4.7%高。他の指数をアウトパフォームした。
セクター別では、産金が高い。招金鉱業(1818/HK)が8.4%、中国黄金国際資源(2099/HK)が6.7%、紫金鉱業集団(2899/HK)が5.5%、霊宝黄金(3330/HK)が3.3%ずつ上昇した。欧米の銀行破綻などで金融不安が高まる中、安全資産の「金」が注目されている。
自動車セクターもしっかり。五菱汽車集団HD(305/HK)が3.6高%吉利汽車HD(175/HK)が3.5%高、小鵬汽車(9868/HK)が2.9%高で引けた。「値下げ競争激化」の警戒感がやや薄らぐ。販促のために自動車メーカーが相次いで値下げに踏み切るなか、業界団体の中国汽車工業協会は22日、価格競争の早期沈静化を呼びかけた。
そのほか、好決算を発表した銘柄群では、18%増益の青島ビール(168/HK)が3.3%高、黒字転換の京東健康(6618/HK)が4.1%高で取引を終えている。
半面、空運関連はさえない。中国3大エアラインの中国南方航空(1055/HK)が1.4%、中国国際航空(753/HK)と中国東方航空(670/HK)がそろって1.3%、空港運営・管理の北京首都国際機場(694/HK)が1.7%、同じく空港運営の海南美蘭国際空港(357/HK)が1.4%ずつ下落した。
一方、本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.64%高の3286.65ポイントで取引を終了した。ハイテク株が高い。金融株、通信ネットワーク関連株、エネルギー株、素材株、食品・酒造株なども買われた。半面、医薬品株は安い。不動産株、公益株、空運株も売られた。
亜州リサーチ(株)《CS》
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