20日の中国本土市場概況:上海総合2.1%高で4日ぶり急反発、金融株が相場けん引(訂正)

2023年2月20日 17:37

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記事提供元:フィスコ

*17:37JST 20日の中国本土市場概況:上海総合2.1%高で4日ぶり急反発、金融株が相場けん引(訂正)
下記の通り修正します。
(誤)17日の中国本土市場概況:上海総合2.1%高で4日ぶり急反発、金融株が相場けん引
(正)20日の中国本土市場概況:上海総合2.1%高で4日ぶり急反発、金融株が相場けん引(訂正)

週明け20日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前営業日比66.31ポイント(2.06%)高の3290.34ポイントと4日ぶりに急反発した。


中国の景気テコ入れスタンスが好感される流れ。中国人民銀行(中央銀行)は20日、リバースレポ取引を通じ、満期分との差引で2240億人民元(約4兆3800億円)を市中供給した。人民銀は17日も巨額資金を供給している。また、23年新規専項債(公益事業向け資金調達を行う特別地方債)の前倒し発行額が前年同期比で大幅に増加している点も改めて材料視された。朝方公表された2月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、予想通り1年物(前月は3.65%)と5年物(同4.30%)がそれぞれ前月(1月)と同水準に据え置かれた。ただ、住宅ローン金利の指標となる5年物LPRについては、「今後、不動産市況の回復が予想を下回るペースにとどまるようであれば、3月以降に5年物LPRが引き下げられる可能性がある」とのブローカー予測もある。(亜州リサーチ編集部)


金融株が相場をけん引。招商銀行(600036/SH)が4.8%高、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が2.6%高、中国人寿保険(601628/SH)が5.1%高、中国平安保険(601318/SH)が2.4%高、中信建投証券 (601066/SH)が4.8%高、中信証券(600030/SH)が4.0%高と値を上げた。証券各社には、手数料収入増の期待が高まる。中国証券監督管理委員会は17日、資本市場の健全な発展を促すため、全面的に株式発行の登録制を導入すると表明。登録制への正式移行により、IPOの手続きが簡素化され、上場に要する時間が短縮される。IPO件数の増加が期待される形だ。


通信株も急伸。中国電信(601728/SH)がストップ(10.0%)高、中国聯通(600050/SH)が7.5%高、中国移動(600941/SH)が6.5%高で引けた。中国電信に関しては、人工知能(AI)チャットボット(自動会話プログラム)の期待が先行。チャットボット仕様の産業版アプリケーション関連技術の開発基盤がすでに確立したと伝えられた。


ゼネコンや建機、素材などインフラ建設関連株も物色される。中国建築(601668/SH)が6.0%高、中国交通建設(601800/SH)が5.6%高、陝西建設機械(600984/SH)が9.2%高、三一重工(600031/SH)が8.5%高、華新水泥(600801/SH)が7.1%高、安徽海螺セメント(600585/SH)が5.7%高、宝山鋼鉄(600019/SH)が4.4%高、新余鋼鉄(600782/SH)が3.1%高、中国アルミ(601600/SH)が6.4%高、江西銅業(600362/SH)が2.5%高で取引を終えた。消費関連株、ハイテク株、エネルギー株、不動産株、運輸株、医薬品株なども買われている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が3.99ポイント(1.35%)高の298.52ポイント、深センB株指数が3.75ポイント(0.30%)高の1234.54ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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