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20日の香港市場概況:ハンセン1.8%高で反発、リオープン銘柄に買い
*18:00JST 20日の香港市場概況:ハンセン1.8%高で反発、リオープン銘柄に買い
20日の香港市場は、主要76銘柄で構成されるハンセン指数が前日比393.67ポイント(1.82%)高の22044.65ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が170.82ポイント(2.34%)高の7483.58ポイントとそろって反発した。ハンセン指数は昨年6月下旬以来、約7カ月ぶりに心理的節目の22000ポイントを回復している。売買代金は951億3260万香港ドルと低水準が続いた(19日は925億9690万香港ドル)。
中国当局の経済重視スタンスが支えとなる流れ。週末から始まる春節連休(香港市場は23〜25日休場、本土は23〜27日休場)を前に、資金ひっ迫を避けるため、中国人民銀行(中央銀行)は多額の資金を連日で市中供給している。中国でリオープン(経済再開)が進んでいることもプラス。新型コロナウイルス感染を巡っては、「上海市など複数エリアで、感染はピーク期を過ぎた」との見解が示されている。銀行貸し出しの指標となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」の1月分が寄り付き前に公表され、住宅ローン金利の指標となる5年物は4.30%、実質的な政策金利の1年物は3.65%だった。予想通り前月から据え置かれている。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」関連銘柄に買いが先行。ハンセン科技(テック)指数は2.7%高と他の指数をアウトパフォームした。個別では、飲食ポータルサイトの美団(3690/HK)と中国インターネットサービス大手の百度集団(9888/HK)、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(2018/HK)がそろって4.9%高と上げが目立った。
映画やカジノ、外食、旅行代理店など「リオープン」銘柄も高い。アイマックス・チャイナHD(1970/HK)が13.5%、阿里巴巴影業集団(1060/HK)が11.7%、新濠国際発展(200/HK)が6.8%、永利澳門(1128/HK)が5.1%、呷哺呷哺餐飲管理HD(520/HK)が5.5%、九毛九国際HD(9922/HK)が4.5%、携程集団(9961/HK)が4.7%、同程旅行HD(780/HK)が3.5%ずつ上昇した。春節期間中の売上増も期待されている。映画市場に関しては、オンラインチケットの前売り販売が好調だと伝わった。
石油・石炭セクターもしっかり。中国海洋石油(883/HK)が5.4%高、中国石油天然気(857/HK)が3.6%高、中国石油化工(386/HK)が3.2%高、中国中煤能源(1898/HK)が4.1%高、エン鉱能源集団(1171/HK)が3.7%高で引けた。中国海洋石油と中国石油天然気は、通期決算の大幅増益見通しをそろって明らかにしている。原油高が追い風となった。
レアアースや非鉄、金鉱などの銘柄群も物色される。江西金力永磁科技(6680/HK)が7.2%高、中国稀土HD(769/HK)が6.1%高、新疆新キン鉱業(3833/HK)が7.2%高、江西カン鋒リ業(1772/HK)が6.4%高、霊宝黄金集団(3330/HK)が3.9%高、紫金鉱業集団(2899/HK)が3.5%高で取引を終えた。
一方、本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.76%高の3264.81ポイントで取引を終了した。通信キャリア株が高い。発電株、エネルギー株、素材株、インフラ関連株、運輸株、医薬品株、ハイテク株、自動車株、銀行・保険株なども買われた。半面、証券株は安い。酒造・食品株も売られた。
亜州リサーチ(株)《FA》
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