東京・神宮前再開発、商業施設が2024年春開業へ　文化創造拠点にも

　神六再開発と東急不動産が進める東京都渋谷区の神宮前六丁目地区第一種市街地再開発事業で、東急不動産の商業施設が2024年春開業と決まった。表参道と明治通りが交差する神宮前交差点付近に新たなにぎわいを創出するほか、文化創造拠点の役割も担う。

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　建設地は神宮前交差点に面した敷地面積約3,000平方メートル。築50年を超えていた商業ビルの「オリンピアアネックス」や老舗洋菓子店「コロンバン原宿本店」の跡地などを、再開発施行者の神六再開発と権利者で特定事業参加者の東急不動産が、2020年から一体化して再開発している。

　建築中の建物は鉄骨鉄筋コンクリート地下3階、地上9階建て延べ約2万平方メートル。建築家の平田晃久京都大学大学院教授が外装と屋上デザインを手がけ、緑化した階段状の屋上、割れたガラスコップのような奇抜な外装に仕上げる。

　屋上には広場を置く計画。店舗や公共施設のほか、鉄道用変電設備や防災備蓄倉庫、自家発電設備、駐車場などが備えられる。ガラス製の外装はケヤキ並木や通行人を映し込む反射率の高いガラスを採用するエリアと、フラットなガラスのエリアに分け、古と新の融合をイメージする。

　商業施設は東急不動産が所有する商業床で構成される。規模や出店する店舗などは公表されていないが、クリエーターたちが集って発展してきた神宮前交差点エリアらしいにぎわいの創出を目指している。工事は2023年8月に完成する予定で、2022年11月末までに8割方進捗する。

　施設整備と同時に、区道630号を廃止して変形五差路を解消。歩行者の滞留空間をつくるとともに、敷地の西側に新たな歩行者用通路を設けて歩行者ネットワークの強化を図る。（記事：高田泰・記事一覧を見る）