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26日の香港市場概況:ハンセン1.0%高で6日ぶり反発、テック指数2.5%上昇
*18:00JST 26日の香港市場概況:ハンセン1.0%高で6日ぶり反発、テック指数2.5%上昇
26日の香港市場は、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前日比152.08ポイント(1.00%)高の15317.67ポイントと6日ぶりに反発し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が37.23ポイント(0.72%)高の5217.54ポイントと続伸した。売買代金は1307億5120万香港ドルとなっている(25日は1434億4890万香港ドル)
投資家のリスク選好スタンスがやや回復する流れ。外国為替市場で対米ドルのオフショア人民元は2010年以来の安値を再び更新していたが、26日未明から元高方向に戻している。また、「低調な米経済指標の内容を受け、米連邦準備理事会(FRB)は12月以降の利上げ幅を縮小する」との見方が強まっている点も好材料だ。中国政策運営の不透明感も薄れつつある。国務院(内閣に相当)は25日、民間事業の促進に向け、融資の優遇策などを公表した。新型コロナウイルス感染を徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策に関しても、近く緩和されるとの観測も流れている。大手ブローカーの強気見通しも追い風。大和は最新リポートで、本土・香港市場に上場するテック株の投資判断を「中立」→「オーバーウエート」に引き上げた。「2021年下半期から続いた中国当局のインターネット・プラットフォーマーへ締め付けは基本的に終了した」と分析している。(亜州リサーチ編集部)
「ニューエコノミー」関連銘柄が急伸。ハンセン科技(テック)指数は2.5%高と他の指数をアウトパフォームした。個別では、不動産開発業者向けソフトウエアの明源雲集団HD(909/HK)が11.3%高、オンラインゲーム事業・アプリケーション・ソフト開発の金山軟件(3888/HK)が10.7%高、新興EV(電気自動車)メーカーの蔚来集団(9866/HK)が10.5%高と上げが目立っている。このほか、医療サービス企業の阿里健康信息技術(241/HK)が8.8%高。阿里健康は25日引け後、2022年9月中間期の業績予告を発表し、損益が黒字に転換するとの見通しを示した。
医薬品セクターも高い。康希諾生物(6185/HK)が20.6%、四環医薬HD集団(460/HK)が6.1%、石薬集団(1093/HK)が5.3%、コン博医療HD(2216/HK)が18.2%、微創医療科学(853/HK)が11.0%ずつ上昇した。バイオ医薬品ベンチャーの康希諾については、新薬の期待感が先行している。自主開発した「吸入型コロナワクチン」の使用が上海市で26日から始まった。
レストランチェーンなど外食関連もしっかり。百勝中国HD(9987/HK)が4.3%高、海倫司国際HD(9869/HK)が4.1%高、九毛九国際HD(9922/HK)が3.7%高、呷哺呷哺餐飲管理(520/HK)が3.5%高と値を上げた。
交通インフラや旅行代理店の銘柄も物色される。海南美蘭国際空港(357/HK)が3.5%高、北京首都国際機場(694/HK)が1.7%高、広深鉄路(525/HK)が2.9%高、香港鉄路(66/HK)が2.1%高、携程集団(9961/HK)が5.0%高、東瀛遊HD(6882/HK)が3.9%高で取引を終えた。
一方、本土市場は3日ぶりに反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.78%高の2999.50ポイントで取引を終了した。ITハイテク株が高い。医薬品株、証券株、素材株、公益株、インフラ関連株、運輸株、自動車株なども買われた。半面、石炭株は安い。不動産株、銀行・保険株も売られた。
亜州リサーチ(株)《FA》
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