関連記事
ランサーズの調査結果が教える、人生100年時代の走り方
転職サイト「doda」を展開するパーソナルキャリアによると、2021年4月の新社会人の登録者は10年前と比べ26倍になったという。
【こちらも】ランサーズが東日本銀行と提携 フリーランスのIT人材を中小企業につなぐ
社会人となった直後に転職サイトに登録というのは、いささか我々ロートル世代には正直考えづらい。また内閣府の調査では少しデータは古いが、20歳代で「自己都合」で退職した国家公務員総合職は2019年で87人。6年で4倍以上になっている。
我が長女の婿殿は地方公務員総合職。「どう思う」と聞いた。「分かるような気がする。うちの県庁でも30歳前に転職というケースが増えている」という。
終身雇用が当たり前でなくなり、「自身の能力を真に活かした生き方を」という時代になったということだろうか。大手企業の間にいわゆる「ジョブ型雇用」を採用する企業も増えている。俗に「人生100年時代」と言われるいま、働き方も多様になっているようだ。
フリーランス(個人)と企業をオンラインでマッチングする受発注プラットフォームを運営するランサーズ(東証グロース)から9月9日、「ならでは」の調査結果(リリース)が発信された。
『ランサーズ、「早期退職」経験者限定の調査を実施。~「早期退職しなければ良かった」と思う人は、1割以下と比較的少ない結果に~』と題するリリースは、8月末の3日間に同社に登録する個人へのアンケート結果(有効回答数:236名)だという。結果を確認すると、働き方の選択が進んでいることが容易に窺える。
★【早期退職時期】: 2018年以前に早期退職を選択したフリーランスが最も多い(34.3%)。2020年は8月末時点で19.9%と2番目に多い。
★【早期退職のきっかけ・理由:複数回答可】: 1位は「時間にとらわれずに働くため」で36.02%。2位は「場所にとらわれずに働くため」で33.05%。3位は「スキルアップのため」で19.07%。「収入アップのため」が第4位(13.98%)にランクインしている。
★【早期退職のイメージ】: どちらかといえば、を含め7割が「良かったと思う」を占めている。どちらかといえば思わない+思わない、は7.7%。
★【早期退職をして良かったこと】: 「人間関係によるストレスが減った」(61.44%)、「時間や場所にとらわれなくなった」(58.04%)、「やりたいと思っていたことができるようになった」(49.58%)、「スキルアップできた」+「収入がUPした」も合わせると36.44%に達している。
リリースでは30代男性(元地方公務員のWebエンジニア)の例が、こう紹介されていた。「早期退職の理由は時間と場所にとらわれずに働くため、スキルアップのため。現状では地方公務員時代の収入は超えられていないが、フリーランスになったことで家族との時間も作れ、子育てにも参加できている。努力次第でスキルアップ・収入アップを目指せることは、早期転職をして良かったと思う」。
私も転職2回を経てフリーランスの物書きとなった身。人生100年時代、重い鎧兜を脱ぎ捨て自身のスキルアップで生き抜くのも一法かと考えている。(記事:千葉明・記事一覧を見る)
スポンサードリンク