日本初の船舶投資型クラファン「マリタイムバンク」、新ファンドを募集開始

2022年5月29日 15:33

印刷

 日本初の船舶投資型クラウドファンディングサービス「マリタイムバンク」は27日、同日より新ファンド「冷蔵船2号ファンド」の募集を開始したと発表した。募集期間は6月10日15時まで。

【こちらも】SBI証券、三井住友カード利用した積立投資の設定額が100億円突破

 募集を開始したファンド「冷蔵船2号ファンド」の想定利回りは4.12%。予定運用期間は33カ月で、募集金額は1億2千万円。最低投資額は1万円としている。なお、ファンドの申込は抽選制となっており、前もってマリタイムバンクへの会員登録を済ませる必要がある。投資家は匿名組合出資として投資案件に出資。資金運用はマリタイムバンクが行う。

 マリタイムバンクは、投資家から集めた出資金をもとに、船舶を担保とした外国船会社向けのアセットファイナンスを行っている。この形態は日本初であり、これまで大口の出資金が必要で主に法人投資家が対象だった船舶投資を小口化することで、個人投資家でも運用の選択肢に加えられるシステムを構築。そのことで社会貢献の一環にもつながるとしている。

 マリタイムバンクのマイページ上では、投資した船のリアルタイムな動きをGPS情報により世界中で確認することが可能。他にも申し込み状況や投資中の案件情報、取引履歴の確認や手続きもできる。併せて、投資対象としたい船舶の写真や3D画像も見ることができる。

 マリタイムバンクでは、1万円から投資可能な個人投資家向けサービスに加え、大口投資家、法人向けの短期運用サービスも揃えている。すでに募集終了した「冷蔵戦1号ファンド」は、募集金額1億円で最低投資額1万円。想定運用期間は33カ月ということから、今回募集開始したファンドにも近い内容である。法人大口投資家向け「タンカー3号ファンド」では、募集金額を4億8千万円とし、最低投資額は100万円。想定運用期間は5カ月としたところ満額を達成。

 新型コロナウイルス感染症の影響で、為替や株価の変動は著しいものがある。一方、船舶業界は海外との輸出入での要となる物流システムであり、株価や為替の影響を受けにくいというメリットがある。新しいサービスである船舶投資型クラファンは、自身のポートフォリオにおけるリスク分散の選択肢となるかもしれない。(記事:大野 翠・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事