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NYの視点:【今週の注目イベント】ECB、BOC、米5月FOMC前最後のCPI/PPI、仏大統領選挙、など
*07:39JST NYの視点:【今週の注目イベント】ECB、BOC、米5月FOMC前最後のCPI/PPI、仏大統領選挙、など
今週は、欧州中央銀行(ECB)が定例理事会を予定しているほか、カナダ中銀も金融政策決定会合を予定している。また、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ加速の思惑が強まる中、5月連邦公開市場委員会(FOMC)前最後の米国の重要インフレ指標の発表に注目が集まる。
ウクライナ戦争は7週目に入るが、米国や北大西洋条約機構(NATO)は長期化の可能性を警告している。特に欧州経済にとって打撃となるほか、原料価格や食品価格の上昇で、インフレをさらに押し上げる。また、フランスでは1回目の選挙が実施される。マクロン大統領の極右のルペン氏に対するリードが縮まりつつある。ECBの利上げ前倒し観測が強まる中、ユーロは売り買い交錯か。ただ、英米債券市場はグッドフライデーで15日が休場となるため調整色が強まる可能性が強い。
カナダ中銀は金融政策決定会合で0.5%の追加利上げに踏み切る見通し。一方、ECBは理事会で金融政策据え置きが予想されている。ただ、ユーロ圏のインフレが過去最高に達する中、ECBがAPPを5月にも終了、早くて6月から利上げに踏み切るとの見方も市場で浮上。ラガルド総裁やレーン理事は引き続き慎重な姿勢を維持しながらも、総裁の会見では緩和解除の軌道を探る。もし、総裁が景気よりもインフレに重きを置く姿勢を示した場合、ユーロ買いに拍車がかかる。
新型コロナパンデミックに加えウクライナ戦争勃発で、サプライチェーン混乱が一段と悪化し、物価上昇に繋がった。FRBがインフレ指標として注視している変動の激しい食料や燃料を除いたコアCPIの3月分は前年比で6.6%増と、伸びが2月からさらに拡大し1982以降40年ぶり最大を記録する見込みでFRBのインフレ目標である2%の3倍に達する。5月連邦公開市場委員会(FOMC)における、最新の情報になるため特に注目。
ゴールドマンサックスのエコノミストは22年の米国国内総生産(GDP)は2%若干割れを予想。消費者物価指数(CPI)は+5%、コアCPIは4%-4.25%。利上げ打ち止め水準を4%と見ており、FRBの見通しを上回る。ドルは金利高を織り込み、当面高値を探る展開か。
■今週の主な注目イベント
●米国
11日:エバンズ・シカゴ連銀総裁講演
12日:3月消費者物価指数(CPI)
13日:3月生産者物価指数(PPI)
14日:3月小売売上高、3月輸入物価指数、週次失業保険申請件数、2月企業在庫、4月ミシガン大消費者景況観指数、国債市場短縮取引、メスター・クリーブランド連銀総裁がイベント参加、ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁が講演
15日:4月二ューヨーク連銀製造業景気指数、3月鉱工業生産・設備稼働率、15日はグッドフライデーの祭日で株、債券市場は休場
●中国
11日:PPI、CPI
13日:貿易収支
●欧州
11日:EU外相、追加対ロ制裁を協議
12日:独CPI、ZEW期待指数
14日:ECB定例理事会
15日:仏、伊CPI
●カナダ
13日:カナダ中銀金融政策決定会合
●英国
12日:失業率、失業保険申請件数
15日:グッドフライデーで休場
●日本
12日:PPI
13日:黒田日銀総裁講演《FA》
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