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スギ薬局、ベトナムのドラッグストアと業務提携
スギ薬局(愛知県大阪府)は16日、ベトナムで薬局併設型ドラッグストアを展開するOmicare Joint Stock Company(オミケア)と、業務提携を行ったと発表した。スギ薬局グループのヘルスケアビジネスモデルや商標、商品を提供する。将来的には資本提携も視野に入れている。
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オミケアはベトナムの予防医療をドメインに2019年に設立された。親会社は日本の企業を対象に、医療システムを開発・提供している。知見を活かしてヘルスケアサービスを展開。ベトナムで日本式の薬局併設型ドラッグストアを3店開設しており、次期から4年間は出店を加速する方針だ。
スギ薬局は、オペレーションや販売方法など薬局併設型ドラッグストアの運営ノウハウを共有する。ビューティケアやヘルスケア関連商品の供給も行う。同社は日本国内でグループ1400店以上を展開。3000名の薬剤師を擁し、年間1000万枚の処方箋に対して調剤を行うという実績がある。
管理栄養士も約500名抱え、予防・未病領域のサービスを強化している。150万人分の健康診断データを使って「生活習慣病リスクレポート」を行うなどデジタル活用も推進する。オミケアもリアルとデジタルのヘルスケアサービスを提供しており、業務提携でシナジーが見込める。
2社は今回の業務提携で、ノウハウを共有し双方の事業展開を加速する。人材交流も予定していると言う。
日本国内のドラッグストア業界は、薬価改定による処方箋単価の下落や、前年に急増したマスクなど生理用品の急激な需要拡大の反動減と、厳しい要素が揃っている。だが、食品需要の取り込みや処方箋調剤の対応による成長が続く。
こうした状況の中、スギ薬局の2022年2月期第1四半期売上高は、前年同期比3.4%増の1551億7000万円と堅調だ。以前から強化している関東・中部・関西・北陸エリアに24店を新規出店し、不採算店3店舗を閉鎖した。ただし、経常利益は同18.2%減の75憶8000万円となった。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る)
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