イーロン・マスク氏に振り回されるドージコインの行方

2021年5月11日 07:39

小

中

大

印刷

●ドージコインが乱高下

 仮想通貨のドージコインは9日、テスラ社CEOのイーロン・マスク氏が前日に放送されたバラエティ番組で詐欺と発言したことをきっかけに、急落した。

【こちらも】イーロン・マスク氏も注目のドージコインとは

 9日には、マスク氏率いる民間宇宙企業スペースXが、決済手段としてドージコインを受け入れると発表した。それを受けてか、9日には底値から約30%上昇した。

 2月にもマスク氏のツイッターをきっかけに急騰する場面があったが、相変わらずマスク氏の一挙手一投足に価格が変動する形となっている。

●急落のきっかけ

 マスク氏は8日に人気バラエティ番組にゲスト司会者として出演した。

 番組内のコントで「ドージコインってなんだ?」と問われると、「通貨の未来だ。勢いを止められない決済手段で、世界を席巻することになる」と答えた。

 そして、「つまり詐欺か?」と聞かれ、「そう、詐欺だ」と答えたというコントでの一幕だった。

 マスク氏は6日にも仮想通貨に対し、慎重な投資をするようツイッターで呼びかけていたが、コントの一幕で急落するとは思っていなかっただろう。

●ドージコインの実際の評価は?

 もともとパロディとして作られた仮想通貨だったが、今やその域を超えている。

 ドージコインは1カ月で約8倍に急騰した時期もあり、時価総額で第5位(5月10日15時現在)の仮想通貨となっている。ゲームストップ現象同様に、オンライン掲示板レディットから火が付いた現象ではあるが、今のところ下火になる気配も無い。

 ビットコインなどとは違い発行上限が無いということで、価格変動しやすくなる可能性もあるが、だからこそ変動しないと主張する著名人もおり、実際にどうなるかは不透明な部分が多い。

 他の仮想通貨に比べて、決済速度が速く、手数料も安いことから、少額な決済に向いているとされ、実用性もある。日本の仮想通貨取引所では取り扱いが無いなど、まだまだ世界的な仮想通貨になるには時間がかかる。

 ビットコインの実用性もまだまだ不十分で、仮想通貨そのものが依然として期待先行感がある。ドージコインの評価はマスク氏の動向次第という位置づけは、しばらく変わらないだろう。(記事:森泰隆・記事一覧を見る

関連キーワードイーロン・マスク仮想通貨

関連記事

広告